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プロローグ『神頼み』
──ああ、やめてくれよ神様。
君の体が冷たくなっていくのがわかる。
この手の温もりを忘れぬように、ずっと君の手を握っていた。
それが今、僕にできる唯一のことだったから。
あの日もっと喋っていたら、あの日もっと優しくしたら、タラレバばかり。
無力な自分で後悔ばっかだ。
「ごめんね。」
そういう言葉しか出てこない。
下がる心拍数。医者の焦る声。けたたましく響くアラーム
君の命が終わりを迎える時の中で、後悔しかなかった。
でもこれだけは伝えたかった。君を悲しませないように精一杯の笑顔で。
「──今まで僕のそばにいてくれて、ありがとう。」
君は永遠の眠りについた。




