プロローグ
見てくださりありがとうございます!
更新しました。主人公の名前を変えたので混乱させてしまったらごめんなさい。
「ここはいったいどこ……いや、本当は分かっている。けど、けど……異世界なんて嫌だ。絶対認めない!」
夕日に向かって、渡辺 紘は叫んだ。
紘は中学生だ。
これと言った才能もない。ごくごく一般的な人間だと思っている。
今日も一時間前までは、間近に迫っている定期テストに備えて勉強を頑張っていた。
――はずなのに、今は全く知らない場所に立っている。
紘に叫ばれた夕日の前を、大きな影が猛スピードで通り過ぎて消えた。
遠いから何が起きたかわからないが、きっとろくでもないことだろう。
目の前にはネズミ一匹すらいない。
なだらかで青々とした草原が広がっている。
草原が夕日からの赤い光を反射し、キラキラと無駄に幻想的…
今の暗く沈んだ紘の気持ちと正反対な光景だった。
「おぉ〜、あれを見てみな。あのくも、猫みたいな形だ。」
そして、楽しそうに呑気にはしゃいでいる幼馴染をとてもとても恨めしく思った。
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