最強ギザ歯彼女は楽しませたいです。
小角伏人
イケボチラシ朗読で妹を楽しませるのが得意。
時々少女漫画の朗読をさせられるのはやめてほしい。
来馬晶
着せかえ人形にさせられてママと従姉妹を楽しませるのが得意。あと、最近はコイバナをリクエストされるのでやめてほしい。
ジェットコースターでワクワクしてる顔を見られて以来、
めちゃくちゃ小角がこちらを見てくる。おい、やめろ。
たまにスマホ構えてる。おい、やめろ。
ただ、徐々にこちらを見る時間が少なくなってくる。おい、
ちょっと不安になる。
もしかして、小角は楽しめてないんじゃないか。
アタシがひとりで勝手にはしゃいでるんじゃないか。
聞くのは怖い。
でも、聞かないですれ違っていく方がよっぽど怖い。
「あ、あの、な……遊園地、好きじゃなかったか?」
「へ?」
「いや、小角、なんか、しゃべんなくなったから……」
「あー……」
小角が視線を泳がす。
やっぱり……。
「あの、さ」
「うん……」
「俺、遊園地来るの、多分、小学校以来なんだよね。なんか……楽しすぎて、えーと、びっくりしてた」
え?
よかった。
よかったぁああああ!
楽しくないわけじゃなかった!
楽しくないわけじゃなかった!
「ごめんな、勝手に楽しんで」
「う、ううん! いい! うれしい! うん!」
やばい、変なリアクションした。
「ありがとな、誘ってくれて。すげーたのしい」
「あ、うん。よかった。うん」
おい、やめろ。
急にそんな笑顔。
やばい笑顔。
えが……ヒヒヒ。
笑ってると小角が手を出してきた。
「どした?」
「あー、うん、遊園地久しぶりだからか、ふたりで楽しむ方法が分かりませんので、とりあえず、手でも繋いでみようかと」
おい、やめろ。
ジェットコースターよりドキドキするわ。
おい、やめろ。
照れるな。ひっこめるな。
つなぐ。
つなぐからな。
つ、
つな、
つなぐからな!
おいぃい! ひっこめるなあ!
小角を睨むと、もう一回手を出してくれた。
掴む。
あつい!
うれしい。
ヒヒヒ。
「たのしい?」
「たのしい」
「そっか」
ヒヒヒ。
お読みくださりありがとうございました。
良ければブクマ、☆評価をください……。
しかし、それより、誰か、私にギザ歯分をください……。
逆にギザ歯分が欲しい方は
プロローグ三部作
新作。ざまぁされた女の子、天生視点の
『大切なことを忘れた学校のアイドルはギザ歯黒髪ロング長身女子悪魔にざまぁされた。』
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『ギザ歯黒髪ロング長身女子悪魔に魂を売り渡し俺を地獄に捨てた幼馴染学校のアイドルにざまぁしてみせる』(https://ncode.syosetu.com/n6433he/)
『ギザ歯黒髪ロング長身女子悪魔は学校のアイドルに地獄に落とされたアイツにざまぁさせたい』
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も良ければ。