表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

そのままの夜*兎とチャック

作者: mist

眠れない。


恐怖と不安が隣に座る。

あるがまま。ありのまま。


全てを受け入れようじゃないか。

君達は僕であり、友である。


楽しいダンスを踊ろう。

恐怖と不安と僕の楽しいダンス。

素晴らしい時間かもしれない。


あれほど憎んだ恐怖。

あれほど嫌悪した不安。


楽しい時間を共に過ごしてみれば、

心はゆっくりと落ち着いてきた。


ありがとう。また踊ろう。

素晴らしい世界の中で。



兎が一羽やって来た。

白地に茶色のまだら模様。 


「やぁやぁやぁ」と、彼は言う。

「はいはいはい」と、僕は言う。


「おいおいおい」と、彼は続ける。

「なんですか?」と、僕は問う。


「あ、いや。チャック開いてますよ」と、彼は告げる。

「あっあぁっ、どうもありがとうございます。」と、僕は答える。


午前四時の四番線。

まだら模様の兎は、僕へ向かって会釈をする。

そして電車へ飛び乗り消え去った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ