第8話 選ばれたのは温泉旅館でした。
今回はちょっぴり、ほんのちょっぴりえっちぃです
俺、山口友也は童貞である。
彼は童貞であるが故に女性の扱いになれてはいない。 勿論、高校の頃はモテてはいたが彼の周りには常に男友達しかいなかった。決してホモとかじゃないよ!
ノンケだよ!
…そして今。
「マジかよ…。」
ベットにエリシアと二人きりという状況に陥っていた。
「友也く~ん…えへへ~…むにゃむにゃ。」
「…。まさかいきなりこんな事になるとは…」
横に山があるよ!二つあるよ!体に密着しているよ!どうしよう!下半身があつい!
友也は必死に理性を保っていた。
ことは数刻前に遡る…
「ここが宿屋ミラージュです!」
下はよくあるエントランスではなく大衆食堂のような場所であった。勿論、テーブルには料理が運ばれている。
「ここは食事処であり宿屋でもあるんです!もちろん!言ってくださればお部屋に料理をお運びすることもできますよ!」
なるほど、下は普通にレストラン、上に部屋がいくつもあるという感じか。日本の旅館のような感じだな。旅館を洋風に仕立てたって感じかな?
さっきの騒動のあとにも関わらず賑やかでテーブルも満席のようだ。
「おかーさーん!!お客様4名お泊まりでーす!」
そういうと、奥から母親と見られる女性が出てきた。親子というより姉妹にしか見えないほど若く感じる。だが猫耳があるな。
そう、ミミも頭に猫耳がついている。獣人というやつだろう。流石異世界だ。どっかのサ○ヤ人みたいに腰に尻尾は巻いていないようだ。スカートから尻尾が覗いている。
「いらっしゃいませ!お泊まりでよろしかったですか?」
「はい。4名なのですが」
「大変ありがたいことに本日はほぼ満室となっており、一人一部屋はご提供できないです。申し訳ありません。二人ひと部屋ならご案内できます。」
二人ひと部屋か。ならクレア エリシア 俺とルイでいいな。
「分かりました。それで大丈夫です。」
「かしこまりました!ではすぐにご案内しますね! 通路奥に大浴場を設置しておりますが、お食事を
先に済ませますか?」
お風呂か!日本人としては有難いことこの上ないな!
「では先にお風呂を先にいただきます。みんな、それでいいか?」
「うん!走ったりして大変だったから!それにお風呂入ってみたい!」
「兄ちゃんの背中俺が流してやるよ!」
「お風呂ですかぁ…いいですねぇこっちに来てからは魔法でなんとかするだけでしたし。」
そう、お風呂は基本的に入らずとも、生活魔法でなんとかなる。俺もエリシアも魔王様に教わった。フレッシュという魔法を使うと体の汚れを取ってくれるので基本は入らなくてもいい。まぁ気持ちの問題だな。ちなみに服の汚れもフレッシュで取れる。魔法とは便利なものだ。
「しかしお風呂というのは異世界だと高級な貴族が使うイメージだか?」
「この国は経済面がかなりいいのと、近くに源泉があり、それを魔法などで補強しているため、日本と同じようにほぼ全ての人がお風呂を活用できるみたいですよ。まぁ元々は転移者が広めたということもあるのでしょうが。」
なるほど、先輩グッジョブだ。異世界では貴族しか風呂に入れないイメージだったがなんとかなる用だ。しかしこの国だけかもしれない。ここは重要な拠点として抑えておこう。
「では、お部屋に荷物を置いてからごゆっくりしてください。そのあいだにお食事を運ばせていただきます。料金は後払いですので。」
「分かりました。よろしくお願いします」
「はい!ミミ!お客様を案内してあげて!」
「はい!」
元気な声でトコトコ走ってきた。可愛いなおい。
おっと、俺はロリコンじゃないからな。
「ではこちらです!」
そう言って案内されたのは3階の奥の二部屋だった。横並びだったのが幸いだった。離れた場所だと何かあった時助けられないかもしれないからな。
「では、皆様が大浴場に行っているあいだにお食事をお持ちいたします。1時間後くらいを目処にお部屋にお戻りいただくと熱々のまま料理を食べていただくことができます!」
親切な所だな。この子も小さいながらよく働く。いい宿屋だ。そりゃ部屋も満室になるはずだ。日本のように電話予約なんてものがないから、今日は運が良かったのだろう。いつもなら満室になっていてもおかしくないだろうし。
「あ、食事は俺の部屋に4人分運んでくれ。みんなで食べるから。」
「わかりました!では!ごゆっくりして行ってください!」
そう言ってまたトコトコと戻っていった。さて、部屋割りだが…
「あたしとルイはおんなじ部屋で寝るね!」
「マジかよ、姉ちゃん寝癖わりぃじゃん。」
「うっさいわね!あんたもいびきとかかいたら叩き起すからね!」
「うう…。」
「それに!(エリシアお姉ちゃんがお兄ちゃんと一緒に寝れるチャンスじゃない!)」
「(そうだね。なら我慢するしかないな。)」
「(何よ我慢って!)」
「(な、何でもないです…。)」
「てなわけで!私達先に部屋入ってるねー!」
バタン!と二人は部屋に入っていった…。
マジかよ…。それになんかコソコソ話していたが何だったんだろうか。
「わ、私達も入りましょうか」
「お、おう!」
これは、むしろ熱い展開だな!
こうして、俺たちはひょんな事から人気温泉宿に止まることとなった。
ごめんなさい。全然エッチくなかったですね。
なんか書いてたらもっといい案浮かんだので…
さあ次は温泉回!ガンガン進むね!