第1話 異世界転移
初投稿! 大目に見てくださいな!
「あれ?みんなは?」
教室の周りを見渡しても誰もいない。と思ったら教壇に白いローブを着た女性がいた。
「おはようございます、清水智也さん。あなたは我々の厳正なる選考の結果、異世界への転移者に選ばれました。」
寝起きで思考が追い付かないなか、唐突にそんなことを言われた。
…ん?清水智也?それ俺の後ろの席のやつじゃ…。
「あの、いくつか宜しいでしょうか?」
「はい。空間を切り取っていますので転移する間はいくらでも時間はあります。どんな質問にもお答えいたしましょう」
Oh・・・なんて都合のいい…
「質問ってわけじゃないんですけど。自分の名前清水智也じゃありませんよ?」
「え?」
「それ俺の後ろの席の人ですよ」
「…あなたのお名前は」
「山口友也です」
そう、俺の名前は山口友也 ちなみに清水とは下の名前が一緒なのでこの学校で一番最初に友達になった。やっぱ共通のものを持ってる人同士って仲良くなりやすいよね!
「…どうしよう」
あー、泣きそうになってる。フード被ってるから顔見えないけど少し涙ぐんだ声になってる。
「し、仕方ない!うん!私悪くない!!」
いや何自己解決してるの!話聞く限り全部お前が悪いよ!
「山口友也さん、貴方は厳正なる選考の結果、異世界転移者に選ばれました!」
いやお前…厳正なる選考の結果じゃねえよ!今速攻決めたよね!なんで声張り上げるの!気合で乗り切れるとか思ったの!?ばかじゃねーの!?
「あの!他にも聞きたいことがあるのですが。」
「は、はい!私に答えられることならなんでも聞いてください!」
うわぁ…露骨に態度良くなったよ。でもドジっ子ぽくて可愛いよ、うん。顔見えねーけど
それに異世界転生には少し興味がある。男の子だもん。そりゃあるよ。剣と魔法の世界とか憧れるしね!別にこのまま社畜になってもいいけど1度きりの人生
楽しくしたいしね。そこで浮かび上がるこの疑問
「俺の両親とか友達とか先生とか、急に消えたら大事になりませんか?」
まずはこの質問だ。正直親には迷惑かけたくない。それに大切な親友もこのクラスにはいる。一人は清水智也。そして同じバスケ部の同期の平井達也だ。達也は幼稚園の頃から一緒で馬鹿なことばっかりしてた。その割にはお互い負けず嫌いなので競走ばかりしていた。高校の進路に迷っているとアイツは、前史高校という県内でも有名な学校を勧めてきた。
「ここに一緒に入ればまたお前と馬鹿騒ぎできるな!」
なんで入る前提なんだよ(笑) しかし、折角の達也の誘いだ。断る道理は無い。そして入学式の時に会った一言が
「おいバスケ部あるぜ!バスケ部!また一緒にできるな!」
部活も決定済みとは…まぁ中学もバスケ部だったし別にいいか。そしてそこで出会ったのが今後ろの席の清水智也だ。初心者だったので二人で教えていたらありえないスピードで成長し、三年の最後では俺らと並んでスタメンをとるほどになった。
一度友達と決めたやつは大切にする。それが俺のモットーである。
そんな友達と離れるのは寂しいが、選ばれたからにはやるしかない。
だが何も言わずに別れると心配されるだろう。
「それなら大丈夫です!私の力で貴方の地球での存在を抹消しますから!」
うーん、言い方悪いけど要するに俺の存在を無かったことにするのか。それなら心配ないが…
「もし戻ってくることになった場合は俺の存在はどうなるのでしょうか?」
戻ってくる保証なんてないが…
「その場合はこちらで対処いたします!ですが戻るとなると時間そのものを巻き戻すことは出来ないので…。一応戸籍などは戻りますが、それ以降は自己責任となります。」
なるほど、30歳 ニート ホームレスもあり得ると…。
「ですが!異世界での活躍に応じてこちらに戻る時のボーナスで様々な特典が付きますよ! 例えば!ある国に貢献し何らかの地位につくとします。その時の財産の半分がこちらに戻った時に加算されます!」
お、これはいい情報だ。一生ニートも夢ではなくなったな!
「ですが!向こうの世界では無職として召喚されるため容易ではありませんよ!勿論、冒険者として地位を確立した場合も同等の効果があります!ただ、それでも国を救うくらいの功績がないと無理ですが…」
なるほど、簡単ではないな。
「では次の質問宜しいでしょうか?」
「はいどうぞ!」
「なぜ顔を隠しているんですか?」
「それは私の美貌のせいで話を聞き逃したりしないためです!」
ほほう。そこまで言うからにはよほどの美人なのだろう。声からして可愛いのでこれで顔も可愛かったら確かに見惚れるかもしれない。けどなんかムカつくな。うん。
「では次の…」
と言いかけたところで空間が捻じ曲がった。
「うお!きもちわりぃぃぃぃ」
凄まじい頭痛と吐き気に襲われ意識が途切れそうになる。
「な!まずい!たくやさん!じゃなかった友也さん!」
こんな所でドジっ娘発動すんな!
「この空間を誰かが支配しようとしています!先程のお詫びとして私のありったけの力を託します!私のことは心配しないでください!」
やべ、声が遠くなっていく
「私の名前を心で念じてください!私の名前は…エリシアでs…」
そして俺は気を失った
ふぅ…。疲れた。思いつきでやってみたもののテンプレっぽくなりましたね。
ハーレムにするかしないかは書いてくうちに決めます。
ではでは!今後ともよろしくお願いします