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時間のない世界 9
彼は話し始めた
それは彼の過去の話
孤独だった彼が
ある人に救われた話
その話は嫌いじゃなかった
私と似ているところも
あると思った
だけど彼は私とは違う
私は誰にも救われていない
私にも誰か一人でも
手を差しのべてくれる人がいれば
こんなことにはならなかったのかしら
もっと違う未来があったのかしら
あなたが羨ましい
私には褒めてくれる人も
叱ってくれる人もいなかった
私の味方はこの人形達しかいないもの
でもこの人形達も
私が創り出したものに過ぎない
結局私に味方なんて一人もいなかったのよ
元の世界でもこの世界でも
「なら俺が君の味方になるよ」
びっくりした
そんなこという人
今まで一人もいなかったから
でも、それは本音なのかしら
「時間のない世界」第9話目です!
私、運命の人っていうのに会ってみたいのになかなか会えないものですね(笑)
運命っていうのは自分で掴みにいくものなのかもしれないですね(´∀`;)




