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True Love  作者: 碧衣
2/7

~初めての友達…?~


神坂さんと仲良くなってから(?)二ヶ月が経った。

あれから神坂さんは相変わらず私によく話しかけてくれる。

…気付けばだんだん心を許し始めている自分に気が付く。

だけど、私の過去を知ったら、きっと神坂さんだって…。




そういえば昨日、妹の沙菜にせがまれてガトーショコラを作った…のは良いんだけど…。

ガトーショコラ1ホールを沙菜が食べ切れるわけもなく…。

結局余ってしまって会社に持ってきたのは良いんだけど、渡す人もいないのにどうしろって言うのよ…。


と、私がガトーショコラが入っている袋を見ていると、


神坂「あれ、それ何?もしかして…碧衣ちゃんが作ったお菓子?」


碧衣「えっ!!!!」


いきなり、神坂さんが顔を覗かせてきた。

…ち、近いんだけどなぁ…。


碧衣「あ、はい。昨日、妹にせがまれて作ったんです。」


神坂「嘘、そうなの!?美味しそうだなぁ…。」


じーーーーーーーーーーっ……。


…もしかして、欲しいのかな?


碧衣「あの、もし良かったら、貰って頂けませんか?」


あまりにもじーっと見るので、つい私はそう言っていた。

すると、彼の顔がぱあっと明るくなり、


神坂「え!?くれるの!?!?ありがとう!!!!」


神坂さんは私からガトーショコラを受け取ると、にこにこしながらその場で食べ始めた。


神坂「!!!!!これ、めっちゃ美味い!!!!!碧衣ちゃん、天才!!!!」


子供みたいな笑顔に思わず、


碧衣「ふふっ……。」


私は笑ってしまった。


神坂「!!!!//////////////////」


何故か次の瞬間、神坂さんの顔が赤くなっていた。


碧衣「あれ、神坂さん、顔が赤いですよ? …!!まさか、ガトーショコラ食べて具合悪くなっちゃいました??」


神坂「!!い、いや、大丈夫!!!!」

(碧衣ちゃん、初めて作ってない、本当の笑顔で笑ってくれた…。しかも、めっちゃ可愛い…。)


碧衣「???????」


何だろう、神坂さん、ずっと考え事してる…。


碧衣「あの、神坂さん????」


神坂「!!!!えっ、あ、あのさ、今度、碧衣ちゃんの歓迎会開こうと思うんだけど、いつ空いてる??」


えっ、私の…歓迎会????


碧衣「あの、お気持ちは嬉しいのですが…誰も来ないんじゃぁ…。」


私がそう言うと、神坂さんは少し怒ったような顔をして、


神坂「何言ってんの!!絶対皆来るよ!! …で、いつなら大丈夫?」


そうかなぁ…。

実を言うと私、この二ヶ月の間、神坂さんとしか話していないのだ。

まぁ。私が距離を置いているだけなのかもしれないけど…。


碧衣「…私ならいつでも大丈夫ですよ、皆さんの予定に合わせます^^」


神坂「…そっか。じゃぁ、俺の方で予定立ててまた連絡するね、じゃぁ!!」


そう言って、神坂さんは自分のデスクに帰って行った。


歓迎会かぁ…大丈夫かな、私。

でも、距離は置かないと。


…もう、傷つきたくない。


私は、なんという臆病者なんだろうか。




神坂SIDE


二ヶ月前、会社に派遣社員が入社してきた。

名前は、川瀬 碧衣ちゃん。


一目で分かった。

この子、過去に何か辛いことがあったんだろうなって。


しかも誰とも喋らない、休み時間には携帯ばかり見ていることから、社員の皆からは不思議な子っていうイメージを持たれているみたい。


でも、話しかけると、ちゃんと無視せず目を見て話してくれる。

お菓子も美味しかった。

きっと、ああなる前はいろんな人にお菓子配っていたんだろうなぁ…。


…最近、彼女のことばかり考えてしまう。

しかも、本当の笑顔で笑ってくれたからかもしれないけど。

本当に彼女の笑顔は可愛かった。


ねぇ、君はどんな過去があるの?

俺でよければ話聞くよ?


って、スマートに言えればいいけど、人には触れてはいけない部分がある。


もっと碧衣ちゃんと仲良くなれば、いつか話してくれるかな?

…今度の歓迎会で、もっと仲良くなりたい。


頑張れ、俺!!!!!!!!!!





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