表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/247

転生しました

 目を開けるとそこは森の中であった。青々とした木々と土の匂いがする。なによりも空気がとてもおいしいきがする。


 千夏はまず深呼吸をしてから、自分の体を確認する。鏡がないので頭部はよくわからないが、ぽっちゃりした手足がすらりと普通のサイズとなり、ちょっとでっぱったおなかとお尻が普通サイズになっていた。あまり気にしていなかった胸回りも普通サイズだ。

(普通最高!)

 ぐっとこぶしを握り締め頭上に押し上げる。


 これで電車やバスで座席に座ったときに体を縮めてスペースをできるだけ小さくするとかいういらない作業がなくなったのだ!この異世界では電車やバスはないが、馬車くらいはあるはず。


 体型以外は髪は肩までの長さであり、茶色。肌はやや色白。服装は腰まである長い黒い上着にひざ下までの長さの黒いスカートだった。真っ黒だった。他の箇所はどこかで水辺か鏡があるところで確認するしかないだろう。


(ゲームと一緒ということはステータスとか確認できるのだろうか……)

 ステータスと考えたからなのか目の前にウィンドウが表示がされた。


 ステータス

 名前:佐藤千夏

 年齢:24

 LV1


 生命力 :100

 魔力 :80

 持久力 :20

 気力 :30


 STR(力) :10

 DEX(器用) :10

 AGI(素早さ):10

 DEF(防御) :10

 INT(知力) :10

 LUK(幸運) :10


 初期なのか各ステータスポイントがほぼ同じ値になっていた。10というポイントは初期値として多いのか少ないのかが全く判らない。


 とりあえず近くにあった拳大の石を両手で拾い上げてみる。

 (結構重たい……)

 持っているのが面倒になりそのまま空中で石を離した。ドスンと音をたてて石は落ちる。


 どうやらポイント10とはあまり強くないようで、よくみると持久力が1ポイント減っていた。


 あとは面接官が多少のお金を渡すと言っていたがどこにあるのだろうか。千夏はどこにも荷物らしいものを持っていない。


 アイテムはどこだと考えるとまたもや空中にウィンドウが開きアイテムボックスという表示がされる。アイテムボックスの中に入っているものが目の前に一覧で表示されている。


 ・お金 金貨10枚

 ・水 皮袋3つ

 ・食糧 黒パンx10、干し肉x10


 以上である。4/99という表示があり、どうやら種別毎に入れられるアイテムは99個が限界のようだ。


 千夏は食べ物が気になったのでアイテムボックスから早速黒パンと干し肉を取り出す。黒パンというだけあって真っ黒で齧ってみたらかなり固い。パンというより固いビスケット……いや、乾パンのようなものだった。


(まずくはないけど……美味しくもない……こりゃ、顎が鍛えられるなぁ……)


 黒パンがパサパサしているので、喉が渇いた。ついでに水も出して飲んでみる。水は普段飲んでいる塩素の味がせずすっきりしたのど越しだ。

 更に干し肉を取り出して口に入れる。塩気がかなりきいていてちょっとしょっぱい。


(ビーフジャーキーのしょっぱい版?)

 つまみにはいいけど、食事としてはかなり物足りないなと千夏はがっかりした。せっかくご飯食べ放題のスキルにしたのに味がよろしくない。

 大きな街にいけばきっとおいしいものがあるはずだと気をとりなおす。


(というかここどこで、街はどこだろう……ゲームならマップ機能があるんだけど……)

 マップと思い浮かべたが何も出てこなかった。

 さすがに秘境とかにいきなり落とすことはないだろうからしばらく歩けば街か村があるはずだ。と信じたい……。


 最初に立っていた場所からぐるぐると半径10mをまわってみるとあぜ道を見つけた。馬車か何かの轍跡がある。左右どちらに向かったらいいのかが問題だった。

 千夏は道にしゃがみ込んでしばらくの間考えていたがだんだんと眠くなってきた。まだ日は結構高い。そのうち誰か通るだろうと道のど真ん中に大の字になって寝っころがる。


 しばらく惰眠をむさぼっていたが体を誰かに強く揺さぶられて千夏は目覚めた。

「あんたなにやってるんだ、こんなところで」

 気が付いたときには、日が暮れていて夕方になっていた。


誤記を修正しました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ