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無属性魔術しか使えない魔術師  作者: 401
第一章 奴隷編
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第四話 開眼・成長

 目が開いた。


 最初に見たものは、両親(と、思われる夫婦)のガッカリした顔だった。


 …………今まで盲目状態で、少なからず物が見えることに期待していたというのに、何だその反応は。


 まあ、アチラもこっちに期待していたんだろうし。おあいこか。


 ていうか、「やはり白か……」とかいってるけど、それってどういうこと?


 目が全部真っ白なの?


 ……怖!


 そっか……それは怖いな……忌み属性とか言われてもしゃーないな。


 両親の髪と目の色を見る。

 つってもまだよく見えないんだがね。目が開いたばかりで。


 父親の方は金髪……というより黄髪? に、青い目。

 母親は茶髪にグリーンの目。


 カラフルだなあ。

 なのになんか自然な感じだ。こんな派手な色なのに。不思議。

 少しは違和感あるけど。


 ていうかなんでこの組み合わせで白い髪の子が生まれるんだ? そっちのも不思議だ。


 ちなみに、兄弟は俺の含め五人いた。


 多!


 大家族だなオイ!


 お、一人だけ兄じゃなくて姉だ。

 しかも結構美人。赤毛がキュート。

 手を振ってみる。


「……ッチ」


 ……なんだよ、その反応。俺が何したって言うんだ。泣くぞコラ。


 まあいい。あんな小さな女の子の反応に目くじらを立てるほど俺は器の小さい人間じゃあないさ。


 それはともかく、魔力を使い切る訓練は続けている。最近は結構慣れてきた。

 次は筋力を強化しつつ、防御力を強化するとかもやった方がいいかもしれない。

 あー、あと視力とか感覚を強化したりもできないかな?

 あ、それができるなら神経系を強化して伝達速度を上げたりとか……。


 意外と応用が効くじゃないか。


 それでも大したことはできそうにないがな。


※※※※※


 ハイハイで歩けるようになった。


 家の中を色々と見てまわったが、小さい家で、その上貧乏なのか(貧乏だよな、口減らしに息子売るぐらいだし)ほとんど見るものがない。


 クソ、こういう異世界転生モノは、家に置いてある本で歴史を勉強したりするのが基本じゃないか。つまらん。


 あーあ、結局することねーな。

 魔法の訓練でも一日潰すことはできないしな。


 『ゴッドキラー・プロトタイプMK-4』の設計図でも妄想してようかね。


 歩き回ってたら鏡を見つけた。


 言われていた通り、髪は白。

 目は真っ白ではなく、何ていうか……銀色? で、RWBYの赤色の子みたいな感じで、別に怖くはなかった。

 少し安心。


※※※※※


 三歳になった。

 ちなみに、異世界での一年は三百日らしい。

 だから、地球で言うと九百割る三百六十五で……。二歳と……百七十日だから……半分弱で……。うん、二歳半だな。


 なお、魔力を使い切るのは毎日続けている。

 俺だってやればできるのだ。


 ああごめん嘘。たまにサボった。


 歩けるようにもなり、俺が兄弟や両親からそれとなくこの世界の常識(一年の日数とか国の名前とか)を学んだりして、もうそろそろ外に出て情報収集を、とか思いつつ、『ゴッドキラー・プロトタイプMK-143』のコンセプトを練っている時、それは起こった。


 というか言われた。


「ねぇゼロ。そろそろアナタも家を出るときね……」


 来たよ。

 来た来た来た来た来ましたよ!


 その後、なんかオブラートに包んで包んで包みまくって、十重二十重とえふたえに溶かして薄めて優しい言い方でなんやかんや言われたが、要は売られるらしい。


 ふっ、舐めるなよ。

 これまで鍛えに鍛えた俺の魔法スキルの真価を見せてやる! 絶対に俺は売られたりなんかしない!

3/27修正

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