さらばチビ神。また会おう!
この話で序章を終了します。そしてやっと異世界にたどり着きます。
誤字・改善点があったらぜひ教えてください。
あれから何ヶ月が経ったのか、俺は自分の力を制御するための修行を行っていた。
これはいつものように修行をしている時だった。
俺は体の底から徐々に胸騒ぎが消えていくのに感じた。
そして……
「出来た、やっと力を制御出来るようになった!」
多分、俺はこの空間に1ヶ月ほど居たのだろう。チビ神とはそれはもう仲がよくなった。(ちなみに、まだ優斗は目を覚ましていない)
チビ神も俺が力を制御出来た事を自分のように喜ぶ。
「おつかれさま、やっと出来たね♪」
本当に頑張った。一ヶ月間、この修行をずっとしていたのだ。挫ける時もあったが、平凡な生活を手に入れるため、ようやく邪悪な力を制御出来るようになった。
俺はあまりにも嬉しくて、チビ神に感謝した。
すると、チビ神は泣き始めた。
「今までありがとう。君と過ごした修行の日々はとても楽しかった」
「神様ぁ、本当にありがとう」
あぁ、やばい。もらい泣きしそう。
チビ神は涙を拭い真剣な顔をした。
「君がこの力を制御出来たと言う事は、もう僕とはお別れということだ。今まで楽しい日も、つらい日もあったがこれでおしまいだ」
何かチビ神の言葉を聞くと、心がジーンとする。
「だから君とはもうお別れだ、ありがとう。黒気剛」
俺はやっと一番最後に自分の名前を呼んでもらえた。
そして、空間の波は動き始めた。
……確かに、邪悪な力はコントロール出来るようになったが、俺がこれから向かう世界で平凡な生活が送れるなんて保障は一つも無い。だから、このチビ神とはまた会うかもしれない……いや、きっと会うだろう。
空間の波は俺を連れて行く。もちろん、これから向かう世界に。
これからどんな事が待ち受けているか分からないが、平凡な生活を望むまでだ!
異次元空間を操る神Side
剛は空間の波に流され、もう見えなくなった。
剛と修行した一ヶ月ちょっとの時間はとても楽しかった。
これからも剛は楽しい生活を見せてくれるだろう。
うん、この世界で君がどう過ごしていくか楽しみだよ。
もちろん君は元の世界に戻りたいかもしれない。
でも、それは難しそうだね。
……だって、今まで元の世界に戻った人なんて一人もいないのだから。
それじゃ頑張ってね
……光のオーラを解き放つ現勇者さん、そして邪悪なオーラを解き放つ未来の勇者さん。
黒気剛が未来の勇者?
チビ神の最後の言葉は一体何なのか?
剛は異世界でどう過ごしていくのか?
次回から異世界編です。お楽しみに♪