第五話 団員集め
今回もそんなに長くありません。
『さっそくだけど団員を探しに行かない?』
『集まる気がしないぜ。』
猟団を作ったのはいいが団員を集めるのが大変だ。
基本的に今まで他人のチームに入るのが普通だったから正直だるい。
そんな事より依頼を受けて早くレベルを上げたいのだが…。
『とりあえずギルドに行ってみよう。』
こんな感じで叶いそうにもない。
仕方なくついて行く事にした。
『仕方ないか。あー、早くレベル上げしてーなー。』
そろそろ語尾がwになる頃だ。
『これが終わったらね。さあ、行こうか。』
そんなこんなでギルドに到着。
相変わらず人が多い。
うちの低スペックPCなら確実に落ちているレベルだ。
あー、そういや新しいPC欲しいなー。
だけど、財布の中身はスッカラカンなんだよなー。
『とりあえず、バンバン声をかけて行こうか。手分けした方が早そうだね。僕は掲示板あたりで探すから、リュウジ君は受付のところで探してね。』
『りょーかーい。あーだるい。』
そろそろ語尾がwからなしになる頃だ。
このイライラは必ず今日中に発散して殺る。
とりあえずさっさと終わらせるために受付前に向かった。
ここも人が多い。
いきなり、レベルの高い人を誘っても『うわーなにこの人…。初心者なんじゃねw』と言われそうだ。
はじめに目をつけたのはまだ初期装備の男の人だ。
ー三分後ー
『…じゃあその話はパスの方針で…。』
『あ、そうっすか。じゃさよなら。』
粘ってみたが結局ダメだった。
まだ一回しか声を掛けてないが疲れた。
近くにあった席に座り適当にシフの帰りを待つ事にした。
そんなに待つ事はなくシフは帰ってきた。
しかし、気のせいだろうか。後ろに何人か人がいるのだがどういう事だろう。
そ、そうか!彼らはシフの友人でたまたまあったという事か!
なるほどそういう事か納得だ。
『リュウジ君、三人集まったよ。』
『おおー、やったな。』
って、ふざけんな!!
さらに、団長としての責任が重くなったじゃねーか!!
『ま、とりあえず、彼が団長だから自己紹介よろしくね。』
全くといっていいくらい人の気持ちを察してくれない。
勝手に自己紹介が始まってしまった。
まずはじめは男だ。
武器はどうやら俺と同じロングソードだ。
盾も一応持っているがここからだとよく見えない。
髪の色は白で相変わらずの身長と鼻の高さ。
うん。この世界には美男子、美少女しかいない。
『リーフって言います。レベルはまだ15です。接近戦が得意ですよろしくお願いします。』
『えーっと、そんなに硬くならなくていいよ。こちらこそよろしく。』
レベルが俺より高いのは仕様です。
次の人は、女だ。
髪の色はピンクでまだ幼さを残した顔つきだった。
そして…巨乳だ…と?
武器はおそらく、腰にさしてある短剣だろう。
『テイルって言います。テイルの意味は物語やおとぎ話という意味です。よろしくお願いします。』
『へぇー、そうなんだ。こちらこそよろしく。』
レベルを言わないのも仕様…じゃないな。
単に忘れているのだろう。
そして、最後の人は男だ。
緑色の髪で短く整えられている。
うん。やっぱり美男子。
武器は背中に背負われている大剣だ。
あれは確か、クレイモアだ。
ロングソードと同じくらい使い勝手の良い武器だ。
盾は持っていない。
『ルークって言います。とりあえず火力でゴリ押しが得意です。レベルは19です。よろしく。』
今度はレベルを言ってくれた。
テイルの顔をみると、しまったという顔をしていた。
くそ。かわいいじゃねぇか。
『こっちこそよろしく。
みんなこれからよろしくな。』
『『『『おー!』』』』
とりあえず、レベルは隠せた。
どのみちバレるけど。
フレンド申請を行い猟団に勧誘をし手続きを終わらした。
まあ、ここまできたら最後までやり切るしかないと吹っ切れた。
そして、この後俺はイライラを発散するため依頼を六つほどクリアしランクを6にまで上げた。
ランクとはゲーム内でのクラス分けの様な物だ。
これを満たさなければ受けられない依頼などがある。
このゲームでやらなくてはいけないもののひとつだ。
そして、レベルも5から9に上がった。
夢中になれば意外と早いものだ。
ちなみに、振り分けは剣技と、体術にふり新しくフレイムスラッシュという炎属性3割、斬撃6割、出血1割の剣技と、ローリングの体術を覚えた。
拠点に戻った時いろいろと質問攻めされたが基本的になんとかなっている。
これからもうまくやっていけそうだ。
そして、ようやくゲームを楽しめる様になった。
次回からは戦闘が多いです。