表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
規格外の最強皇子、自由に生きて無双する〜どこへ行っても、後世まで語られる偉業を残していく、常識外れの皇子〜  作者: 西園寺
転生

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/9

2話:家族と立場

感想と評価をお願いします。

次話は来月4日19時投稿予定。

しばらくすると

扉が勢いよく開かれた。


「――アルト!」


張りのある女性の声が部屋に響く。


豪奢な衣装に身を包んだ男女が、数人の側近を伴って部屋へ入ってきた。

その中心に立つ二人を見た瞬間、空気が変わる。


その声が響いた瞬間、周囲の者たちは一斉に静まり返った。


男は鋭く、すべてを見透かすような眼差しを持ち、

女は気高くも柔らかな雰囲気を纏っている。


「アルト……」


女――が、かすかに震える声で僕の名を呼び、足早で近づいてきた。


「目を覚ましたのね……よかった……」


そう言って、そっと僕の手を取る。

その指先は温かく、どこか不安そうだった。


一方、男――は一歩前に出て、静かに僕を見下ろす。


「具合はどうだ、アルト」


低く、重みのある声。

命令でも威圧でもない。ただ、それだけで逆らえない声だった。


そのとき、側近の一人が一歩前へ出る。


「ミラより、アルト様が記憶を失っている可能性があるとの報告を受けております」


女は息を呑み、思わず僕の手を強く握った。


「そんな……」


男は表情を変えず、しばし沈黙したまま僕を見つめる。

その視線は鋭く、それでいて何かを確かめるようでもあった。


「……アルト」


再び、男が名を呼ぶ。


「余が、誰か分かるか」


どう答えるべきか。

今の僕は二歳の子供。記憶を失った子供でいるのが最善だ。


僕は小さく首を傾げながらゆっくりと口を開いた。


「……おじちゃん、だれ?」


一瞬、部屋の空気が凍りついた。


女は言葉を失い、

側近たちは顔色を変え、

そして――男だけが、じっと僕を見つめていた。


その瞳の奥で、何かが静かに揺れる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ