表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
[完結保証]規格外の最強皇子、自由に生きて無双する〜どこへ行っても、後世まで語られる偉業を残していく、常識外れの皇子〜  作者: 西園寺
海洋国編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

24/46

第23話:帝都への帰還

次話は明日夜19時に投稿予定です。

帝国直轄州ダスメア。

子爵領メント、管理区画。


この地は、かつて

ダスメア海洋国において伯爵領メントと呼ばれていた。


だが、国が消え、

爵位体系が再定義された今――

メントは、帝国子爵領へと格下げされている。


それは処罰ではない。

役割の再配置だ。


港湾・軍事・交易の結節点であった旧伯爵領を、

特定の貴族に持たせること自体が、

もはや帝国にとって不要だった。


だからメントは、

子爵領という最小限の爵位に留められ、

実態としては――


帝国直轄州ダスメアの管理区画


として再編された。


その中心に、

帝国式転移陣が設置されている。


円形に刻まれた陣の外周には、

帝国紋章と、管理番号。


これは仮設ではない。

恒久的な帝国施設だ。


アルトは転移陣の前に立ち、

かつて伯爵家の城館があった方角を一瞥した。


今、そこにはメント子爵一家以外にいるのは、帝国官僚と監査官だけだ。


「転移陣、最終確認完了」


監査官が一歩下がって報告する。


「接続先は、帝都シクタルン皇城内転移区画」


「使用権限は、皇族および帝国高官に限定されています」


「皇太子権限により許可する」


アルトは短く答えた。


爵位は下がった。

だが、重要性はむしろ上がっている。


それが、帝国のやり方だ。


「行く」


アルトが陣の中心へ踏み出す。


魔力が起動し、

空間が白く歪んだ。


次の瞬間。


足元に広がったのは、

磨き抜かれた白石の床。


帝都シクタルン、皇城内転移区画。


空気が違う。

重く、澄み、張り詰めている。


「皇太子殿下、ご帰還を確認」


待機していた近衛が即座に膝をついた。


「殿下、海洋国の統合お疲れ様でした」


「皇帝陛下は、玉座の間にてお待ちです」


「分かっている」


アルトは歩き出す。


白石の回廊は長く、静かだった。

足音だけが、一定の間隔で反響する。


壁に刻まれた帝国史の浮彫。

代々の皇帝の名。

征服ではなく、編入と再編の記録。


――この国は、力の使い方を間違えない。


やがて、重厚な扉の前に辿り着く。


「皇太子アルト殿下のご入室です」


近衛の声とともに扉が開く。



玉座の間。


広さはあるが、無駄な装飾はない。

中央に据えられた玉座も、威厳はあれど華美ではなかった。


そこに座るのは一人。


シクタルン帝国皇帝。


冠は被っていない。

剣も持たない。


それでも、この空間すべてが

彼の支配下にあることは疑いようがなかった。


「来たか、アルト」


低く、落ち着いた声。


「はい、父上」


アルトは膝を折らず、

王太子として一礼する。


それを見て、皇帝は何も言わない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ