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規格外の最強皇子、自由に生きて無双する〜どこへ行っても、後世まで語られる偉業を残していく、常識外れの皇子〜  作者: 西園寺
転生

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第9話 : 帝国晩餐会

次話は10日です。

魔力授与の儀から数刻後。

帝城最大の宴会場では、帝国史に残る規模の晩餐会が開かれていた。


――帝国全貴族招集。


三公爵、八辺境伯は当然として、

侯爵、伯爵、子爵、男爵、準男爵まで。


騎士爵・準騎士爵を除く、

帝国において「政治的意思を持つ者」すべてが集められていた。


広間は、眩いほどの光に満ちている。

金の燭台、白い石柱、天井画。


だが、最も目を引くのは――人の配置だった。


見える派閥像


自然と、貴族たちは三つに分かれていた。


西側――

アルノー公爵を中心に、軍務・辺境伯系の貴族。


東側――

モンテリオ公爵の周囲に集う、生産・技術系の貴族。


南側――

ラインハルト公爵を軸にした、交易・財政系の貴族。


誰が指示したわけでもない。

だが、立ち位置は明確だった。


(……分かりやすいな)


俺は、高壇近くからその様子を眺めていた。


表情は穏やか。

だが、視線は鋭い。


言葉の一つ、杯の傾け方一つにまで、

立場と派閥が滲んでいる。


まるで――静かな戦場だな。


「緊張しているか?」

宴会場を三輪していると

父――皇帝レオンハルトが、低く問いかけてきた


「いいえ」


それは、嘘ではなかった。


怖い思いはある。だが、それ以上に――興味の方が勝っている。


この場にいる者たちは、全員が俺を見ている。


次の皇帝として、値踏みしているんだろう。


(でも……)


俺は、三公爵の方を見る。


アルノー公爵、厳格な表情のまま微動だにしないままに自派閥の貴族と談笑していた。

モンテリオ公爵、酒を呑みなながら周りの貴族と談笑している。

ラインハルト公爵、何も言わず静かに周りを見ていた。


不思議なことに――

三人の間に、敵意は感じられなかった。


やがて、場の一角で議論が起きる。


「軍備拡張は、予算を圧迫しすぎだ」


交易派の侯爵が、はっきりと声を上げた。


「平和だからこそ、備えるのだ」


軍務派の貴族が応じる。


視線が交錯し、空気が張り詰める。


だが――

一歩も踏み込まない。


それ以上、激化しないように感じる。


(……止めている?)


俺の疑問に答えるように、アルノー公爵が一歩前に出た。


「本日の主役は、皇太子殿下だ」


一言で、場が収まった。


モンテリオ公爵が続く。


「議論は、また正式な場で」


ラインハルト公爵が二人に続くように


「今夜は祝宴だ。無粋はよそう」


その瞬間俺は理解した。


晩餐会の終盤、皇帝のよびかけで、三公爵と八辺境伯だけが別室へ招かれた。


扉が閉まった途端。


「ふぅ……」


誰かが、はっきりと息を吐いた。


アルノー公爵が肩を回しながらに言う


「相変わらず、下は騒がしい」


モンテリオ公爵が笑う。


「だからこそ、分かりやすい」


ラインハルト公爵が、俺を見る。


「殿下。 外で見たものを、そのまま信じてはいけませんよ」


皇帝が、静かに言葉を継ぐ。


「帝国には三派閥がある」


「だが、それは争うためではない」


「意見をぶつけあい最適解を選ぶための仕組みだ」


辺境伯の一人が、短く言った。


「敵は、中には作らないそれが帝国が他の国に陰謀を仕掛けられないためです」


全員が頷く。


父は、俺の肩に手を置いた。


「アルト」


「皇族はどの派閥にも属さない、すべての派閥の上に皇族が存在しているその皇族の上に皇太子と皇帝がいる」


「だからこそ、全員が頭を下げる」


「三派閥が衝突した時、 最終的にまとめる存在それが我々だそれは忘れてはならん」


アルノー公爵が、静かに膝を折る。


モンテリオ公爵、ラインハルト公爵。

八辺境伯も同時に続いた。


形式ではない。

だが、揺るぎない意思表示のように感じた


「皇太子殿下」


「我らは、帝国のために貴方に従います」


その言葉を聞きながら、俺は思った。


この帝国は――

争いさえも制御する、完成度の高い装置だと。


そして俺は、

その“調整役”として生きることになると言うことを理解した。


まだ五歳。

だが、確かに。


皇太子としての視界が、一段、高くなったのを感じていた。

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