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ケーブルとは仲良くなれない【667字】

僕の体は機械仕掛けだ。そして、この体には無数のケーブルが繋がれている。ケーブルはどこに伸びていて、何と繋がっているのか。唯一知っているのは、このケーブルから電気を供給しなければ機能が停止するということだ。一本でもケーブルを体に接続しておかなければ、人間でいうところの「死」を体験することになる。恐怖はない。しかし、何かと不便であることに変わりはないので、どんなことがあっても必ず一本は体とケーブルと繋いでおかなければならない。


ある日のことだ。無数のケーブルのうちの一本から激しい電流が僕の体に流れ込んだ。それによって僕の体は故障してしまった。メカニックたちは大急ぎで僕を直したが、足の一本が動かなくなってしまった。今後同じことが起きないよう、僕に新機能が搭載された。接続されたケーブルから強い電気が流れたとき、それを感知して、オートでケーブルを外すようにしたのだ。そしてもうひとつの新機能。僕は痛みを覚えた。


次の日の実験で、僕の体に繋がれたケーブルはもうひとつの機械仕掛けの体に繋がれた。隣には横になった僕と色違いの体。メカニックの手によって僕の体に電気が流された。かすかに痛みを覚えたものの、耐えられた。次に、もっと強い電気が僕の体に流された。あまりの痛みに僕は叫んだ。すると、隣にいた色違いの体の機械が故障してしまったのだ。


痛みに過敏になっていった僕は、無数のケーブルと次々と外していった。最後の一本を抜くことを躊躇った。それでもまた強い電気に苦しむかもしれない。僕は最後の一本を引き抜いた。そして二度と目が覚めることはなかった。


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