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第56話「ロックとグレゴリーを、ルナール商会の救世主だと称賛した」

ギュスターヴ隊長とブリス副隊長以下、

王都衛兵隊100人が来たのは、午前9時30分頃。


それからダヴィド牧場長、幹部社員、ロックとグレゴリーを交え、

事情聴取、現場検証を終え、オークどもの死骸を空間魔法で戻し終えたら、

なんやかんやで時間がかかり、午後5時となってしまった。


ちなみに、倒したオークどもの死骸は改めてロックが所持する事に。


ギュスターヴ隊長から、

「ギルドへ見せて申告すれば、ランクアップの大きな要因になる」

と言われたのだ。


また確認後は、武器防具の材料として、そこそこの金額で売却が可能だ。


さてさて!

もうすぐ日没となる。


夜間の行軍は危険も高まる。

視界も狭まり、闇に紛れ、昼間より遥かに多く、

賊、魔物、肉食獣が『獲物』を求め、跋扈するからだ。

最初から、それらの討伐目的で出動したならいざ知らず、

今回の目的はコルヌ牧場における1,000体のオーク討伐の確認である。


という事で、ダヴィド牧場長が引き留め、

王都衛兵隊はコルヌ牧場で1泊し、帰還する事となった。


そうなると、王都衛兵隊の歓迎&慰労の宴が大食堂で開催。

昨夜と同じくバーベキューパーティーが行われる事に。


そしてロックとグレゴリーは昨夜同様、手伝いを申し入れたが、

ダヴィド牧場長が再び即却下し、『お客』に徹する?事となった。


また王都衛兵隊の100人が加わったので、総勢300人以上。

昨夜よりも大規模なバーベキューパーティーとなり、

更に、にぎやかで楽しい(うたげ)となった。


ロックとグレゴリーは仲良くなった牧場スタッフとは勿論だが、

王都衛兵隊の面々とも、じっくり話し、親交を深めた。


ギュスターヴ隊長、ブリス副隊長からは、

「今後、何かあれば相談したい」と言って貰えた。

もしかしたら、王都衛兵隊つながりで、何か依頼が来るのかもしれない。


結局、このバーベキューパーティーは全員が旺盛な食欲を見せ、

肉、野菜ともに新鮮且つ美味な事もあり、用意した食材は全て完食されてしまった。


それゆえギュスターヴ隊長、ブリス副隊長も含め、王都衛兵隊全員から、

「また食べたい! この肉、野菜は王都サフィールのどの店で食べる事が可能なのか?」と問い合わせが殺到。


対して、「コルヌ牧場産、ピオニエ農場産の食材はここで食べられます」

とダヴィド牧場長が、ルナール商会系列のレストラン、飲食店、商店、

また取引きのある同じ業態のリストを渡した。


今後、王都衛兵隊とその関係者は、関係各店へ決め打ちし、

食事や買い物で頻繁に行くであろう。


また隊員全員から、ギュスターヴ隊長、ブリス副隊長へ、

「王都衛兵隊宿舎の食堂へも、肉野菜とも、ぜひ仕入れて欲しい」と熱い要望が。

前向きに検討する事となってしまった。


コルヌ牧場が負担する食材は連夜で大変な量になり、

本店ヘの報告も大変だと、同情したロックであったが、結果は上々。


もしもこの一連の流れが全て『計算づく』だとしたら、

ダヴィド牧場長恐るべし、である。


対して、王都衛兵隊からも提案。


客用の宿舎へ100人全員が一度に入れないという事もあり、

一宿一飯の恩義だとして、50人ずつ交代で睡眠をとり、

全員が夜間警備にあたる事になった。


新たなオークや、オーク以外の魔物、肉食獣などの襲撃を予防、迎撃する為だ。


当然ながら、コルヌ牧場の自警団スタッフ達も交代で参加。


そしてロックとグレゴリーも同じく交代で協力。


ロックは索敵で敵を捕捉、

グレゴリーは第1号装備、超魔導夜間兼用望遠鏡で敵を視認。


冒険者クランでいえば、敵の動きを把握するシーフ職的な貢献をした。


そして更に、ここで役に立ったのが、第1号装備、超魔導照明魔法杖である。


接近した対象を、ロックは探索光球を放って自由自在に操り、

接近しようとする対象を威嚇。


片やそこまでの技量の無いグレゴリーも、探索光球を近遠方へ発射し、

暗所を明るく照らす魔導照明弾で同じく威嚇。


全てを追い払い、これまたコルヌ牧場の自警団スタッフ達、

そして王都衛兵隊を感服させたのである。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


翌朝5時、ギュスターヴ隊長、ブリス副隊長以下100人の王都衛兵隊は、

牧場本館の大食堂で朝食を摂ると、手早く身支度をし、撤収。

「次の任務がある」と、王都へ戻って行った。


その際、次の依頼遂行に入る前に、ロックとグレゴリーも、

一旦王都へ戻ると伝えたら、

ギュスターヴ隊長、ブリス副隊長から、一緒に王都へ戻ろうかと誘われた。

改めて、王都の馴染みの店で食事をしながら話したいとも。


しかし、魔物討伐を依頼された立場上、

もう少し牧場周辺のパトロールを続行する必要があるのと、

「クランステイゴールドと相談し、頼みたい事がある」

とダヴィド牧場長から言われたので、残る事にした。


結果、先に戻るギュスターヴ隊長、ブリス副隊長からは、また王都で会おうと、

再会の約束をしたのである。


という事で今朝も約4時間のパトロール終了後、ひと休憩の後、

午前10時から、本館の会議室において、

ダヴィド牧場長、5人の幹部社員と、ロック、グレゴリーの打合せが持たれた。


予想はしていたが、相談とお願いごとの内容は、ピオニエ農場とほぼ同じである。


まずひとつは、定期的にコルヌ農場の周辺で人間や家畜を襲う獣を狩り、

同じく魔物を討伐して欲しいとの事。

つまりは牧場周辺の治安維持、向上である。


対する答えも一緒。


……これはルナール商会本店が決定する事。

コルヌ牧場から要望書を出し、王都本店幹部の検討、

数回の意見交換を経て、最終決定が出る。


二番目はアガット往復輸送案件、ピオニエ農場の希望同様、

コルヌ牧場も王都への生産物の輸送をステイゴールドへ依頼したい事。

生産物は肉だけではなく、牛乳、チーズ、バターなど乳製品もあるという。

同じく牧畜用の機具を始め牧畜用の物資、生活物資等々を王都から運んで欲しい事。

つまりはこれまた、定期的な輸送ルートの構築だ。


対する答えもまた一緒。


…………これもルナール商会本店が決定する事。

要望書を出し、以下同文。


更に三番目は、牧場警備システム改善の為、

何か魔道具を開発して貰えないかという事。

これは牧場の防衛システムの充実である。


……これまたルナール商会本店が決定する事。

要望書を出し、以下同文。


最後のお願いもまた一緒。


今回、とうろもろこしを貰ったお礼に、コルヌ牧場産の塩漬け肉と乳製品を、

ピオニエ農場へ贈りたいとの事。


以上に関し、最後の『お使い』のみロックとグレゴリーは快諾。


後は、ピオニエ農場同様、マティアス・バシュロ部長への要望書を作成して貰い、

魔法鳩便で送り、もう一通をロックが預かる事となった。


なんやかんやで既に午後0時前。


昼食を摂っている間に、ピオニエ農場へ届ける品を準備して貰い、

食事後に、受け取ると……


別れを惜しむダヴィド牧場長以下、牧場スタッフの見送りを受け、

ロックとグレゴリーは午後1時にコルヌ牧場を出発。


ここでロックは、第1号装備、超魔法鳩召喚魔法杖で魔法鳩を召喚。

王都サフィールのオフィスに居るであろうウスターシュ宛へ、

「本日帰還予定」の手紙を託し、大空へ放った。


そしてグレゴリーの背におぶさったロックは、快調に飛ばし、

戻るような形でピオニエ農場へ。


戻って来たロック達に驚いたアルバン農場長達ではあったが……

理由とコルヌ牧場からの進呈品、オーク1,000体討伐の顛末を聞き、大喜び。


ロックとグレゴリーを、ルナール商会の救世主だと称賛した。


そしてコルヌ牧場からの進呈品を渡したロックとグレゴリーは、

トンボ帰り的に午後2時過ぎにはピオニエ農場を出発。


途中で日が暮れてしまったが、丁度良いとばかりに、

夜間訓練もしながら、順調に進行。

幸い、賊魔物等の妨害も無く、午後7時過ぎ、

無事王都サフィールへ帰還したのである。

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