ユダヤの福音書 第二十二章
十字架の詳細について。
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1十字架につけられる罪人は浅ましい本性を持っていて、木材で出来た十字架を常に折ろうとするのである。
2その為、罪人は完全に確実に死刑を執行する必要があった。
3そこでその必要性に応じて、十字架は進化を繰り返していった。
4そこでより確実にと思ってか、縦木と横木を組み合わせた、互いの木が互いに垂直である十字架と呼べる様な型が考え出された。
5今では、教会でおなじみのあの十字架である。
6この十字架になってから、刑が95%程うまくいく様になった。
7ただし、それでも折れた、いや、罪人が折ったケースがあった為に、十字架に付けられた体の脇の部分に縦木と横木がより完全に固定される様に、互いに垂直の縦木と横木を補強する目的で、直角二等辺三角形の片木材が両脇に付けられたのである。
8それで十字架はまるで人間であるかの様になだらかな脇があるのである。
9それで、刑の執行率は100%になったのである。
10すなわち、生還率0%の恐ろしい処刑方法だったのである。
11中には、折れば助かると楽観視している罪人もいたのである。
12しかし、どうあがいても折れないと分かって、ローマ皇帝に呪詛を投げかける。そんなしょうがない様な事例もあったのである。