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パラサイト  作者: ふりまじん
秘密
97/202

90話地獄図

「と、言うわけで、トミノの地獄は、都市伝説になったのだ。

しかし、これは2004年にある作家のエッセーに書かれた推測から始まる、全くの根拠のない話なのだよ。

さあ、本日、私がこの詩を朗読しよう。」

音無の低く通る声が響いて、一瞬、本を持ったまま、パソコン画面に吸い付けられる。


「やめてくださいっ。」

秋吉はキッパリと言いきった。

あんなに、音無を怖がっていたとは思えない、しっかりとした大きな声だった。

「不幸にはなりたくないんで。俺、今度の『シルク』に声優人生かけてるんで、幸せにしてくださいよ。」

続いて、今度は甘える声で秋吉は話しかける。


そこで安心して、私は本を持ち直す。

そして、ここで簡単に『トミノの地獄』のページが開いた理由を知った。

何か、このページだけがわずかに膨れていたのだ。

ページを開くと、空白に紙が張り付けられている。

挿し絵のつもりだろうか?

なにか、お椀型の物が浮いている西洋画がついていた。

初めはなにか、分からなかったが、地獄と言うので思い出した。

地獄…インフェルノ…


これは、映画『インフェルノ』で使われた西洋画、ボッティチェリの絵画『地獄図』だ。


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