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パラサイト  作者: ふりまじん
秘密
76/202

71話リアルドール

これを笑うべきか、説教するべきか…私は迷った。

池で私は、昼にレイと話していた。

それが、夕方には、このおかしな人形が、実は草柳レイの正体ですといわれ、ハイそうですか、と言えるはずもない。


大体、画像からして胡散臭い。こんなものに、私が騙されたと、秋吉は言いたいのだろうか?


「今回は人形…フィギュア、だったか、それで代用するのか?」

私は棒読みのように聞いた。

「いえ、これが草柳レイの正体だそうですよ。」

秋吉は、私の機嫌を伺いながらもまだ、人形だと言い張る。

「私は、『コッペリア』のフランツにでもなったというのか?」

「サスペリア?って…なんか、昔の映画でありましたね?」

秋吉は、そう言ってスマホを取り出して検索を始める。

「ああ…ありました。1977年のバレエホラーですね。」

「バレエだが、ホラーじゃない…ではなく、『コッペリア』だ。まあ、いい。」

私は混乱しながらボヤいた。

『コッペリア』は、1870年パリで初演されたバレエで、人形に恋をした青年のラブロマンスである。


が、ここで、こんなバレエの物語を知ってるのかを聞かれても面倒くさい。

妹がいるので少し詳しくなっただけだ。

それに、今はサスペリアもコッペリアも関係ない、草柳レイ、彼女の話だ。


「私は、昼に池で草柳レイに会って、話したんだ。あれは、白昼夢だと言いたいのか?」

私の問いに、秋吉は困った顔をしてから、いたずらっ子のような不敵な笑いを浮かべた。

「じゃあ、見に行きませんか?現場でスタンバっていますから。」

秋吉の笑顔に、私は顔をひきつらせながら頷いた。


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