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パラサイト  作者: ふりまじん
秘密
201/202

193話記憶

目が覚めた。


天井に反射する街頭の淡い光を見つめながら、夢見の悪さで倦怠感に襲われる…




長い…長い1日が終わったことを悟った。


あれからどうなったのか、それはわからない。


私は知らない部屋で眠っていた。

病院……では無さそうだが、体がだるくて、思うように動けなかった。



ながい時間眠っていたように声がうまく出せなかった。


私は、起き上がろうとしてベットの手すりをうごかし、失敗して転がり落ちた。


その音に灯りがつき、看護師らしい人がやって来た。


「池上くん、君は3年寝ていたんだ。」

遠くから北城の声がした。

(;゜∀゜)……



私は力なく看護師の向こうにいる北城を見つめた。

意味もなく涙が出てきた。



私もまた、若葉溶生のように、密閉された温室で倒れていたらしかった。




私は北城に促され、朝になるまで眠ることにした。

北城は、なにも言わなかったが、私が寝るまでそばについていた。


聞きたいことはたくさんあった。

何が、真実で、何が妄想だったのかも。


でも、今は…ただ、眠りたい。


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