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128話もしもし
レイ!!
彼女の存在に一縷の望みをかけた。
私はパソコンのモニターを見つめながら、禁止事項を思って一度、躊躇した。
「これ…マジでドッキリとかじゃないよな?」
私は、北城を睨みながら確認した。
悪ふざけだったら…本気で絶交するつもりだった。「残念だが、間違いなく現実だ。
我々は、未知の生物によって、この屋敷に囚われている。
下の人間もそうだが、我々もまた、等しく彼らには獲物に違いない。」
北城は、穏やかに…と、言うより、難しいゲームの説明を始めたような顔でそう言った。
もう…ドッキリでもなんでもいいや。
私は、決意をしてマイクをONにした。
そして、彼女に語りかける。
「もしもし、レイさん」っと。