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パラサイト  作者: ふりまじん
秘密
103/202

98話回文素数

1970年、大阪万博はアジアで初めて開催された万博である。

そして、この年、この華やかな祭りに酔う人々の中で、1人の詩人が永久の眠りについた。

西条八十である。


そして、その年、密かに日本に持ち込まれた貴重品があると言う。


その当時、それの価値は誰にも理解されなかった。

イシスのスカラベのミイラである。


この一致に、何か、因縁めいたものを感じた。


全く無意味なものではない…


私は赤い表紙の本を手に、その謎にとりつかれた。

このカバーに意味があるとするなら、挿し絵のセミにも意味があるはずだ。


シケイダ3301


素数ゼミが描かれる、その意味が。


2019年、それは、この『砂金』と言う本の100年周年であり、

著作権が有効な最後の年…


これを周期…と考えるなら、表紙のセミの持つ数字にも意味があるに違いない。


3301


これは素数だ。

しかも、素数の中でも面白い性質のある素数である。


シケイダ3301の本家は、何を考えたのかは知らないが、とにかく、この素数は回文素数と呼ばれる珍しいものには違いない。


回文素数とは、右から読んでも、左から読んでも、素数になる数字の事だ。


3301でも、

1033でも、素数なのだ。

その上、この数字をバラバラにして

3+3+0+1にしても、7。

つまり、素数なのだ。


7…


この数字は、当時の雅苗も驚いたに違いない。

一般的に、セミの寿命と言えば7年と言われている。

そして、7年といえば、あのショクダイオオコンニャクの開花もまた、7年とされているのだ。


そして、今年、2019年は、1970年からここにあるショクダイオオコンニャクが、7回目の花を咲かせる年でもあるわけだ。


若葉雅苗は、シケイダ3301の謎をそんな風に考えたのだろうか?


盛り上がる気持ちを、一度落ち着ける。


確かに、面白くはあるが、アメリカの掲示板で出された謎に、西条八十が関係するとは思えない。

それに、7年周期の意味も良くわからない。


ただ、雅苗は、この謎を見たときに、何かを考え、そして、メッセージを残そうとはしたのは確かな気がする。


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