空飛ぶ私の最期の
ふわりと浮いた身体が、虚空を撫でる。
何回目だろうか、何回目だろうか。
これ以上失敗は許されない。
──許すって、誰が?
私は私だ、私の行動は私が決めて、私が動くもの。
だから誰の許しなんていらないし、私が決めたことは誰にも制限なんてされてはいけない。
いいじゃないか、こんな生産性のない人間いなくたっていいのに。
ある時母親が言った、
「なんであなたはいつもこうなの!」
病室で、血のにじむ包帯を全身に巻かれた私に言った台詞が忘れられない。
そんなの私だってわからない。そんなことわかる人がいたらぜひ教えて欲しい。
なぜ自分がいつもおなじようなことをするのか、なぜ自分は自分なのか、なぜいつも自分はこんななのか。
母親にも聞きたい、なぜあなたはあなたなのか。
なぜ子供すら救えないのか。
なぜ、こんなものを産んでしまったのか。
なぜ生きているのか。
なぜいきるのか。
なぜ死なないのか。
つーかお前らは本当に親なのか?
人の話なんて聞こうともしないし、いつも私が行動を起こしてからその異常性について指摘だけして。
私がなぜそうなったのか、改善しようと頑張っている努力にはめを向けてくれない。
頑張った結果がこれなのだとわかってくれない。
私はもう無理だったのだ。
これが一番楽だったのだ。
だから、今回は成功しないと────────
。
彼女は救われました。