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楽園ノ赤イ薔薇  作者: ミドル
プロローグ
1/4

「お疲れ〜。夜遅くまで、買い物に付き合わせちゃってごめんね。」


「あ、いえ。大丈夫です。僕も、結構楽しかったですし。」


「えー、ホント? なら、良かった。そんじゃ、また明日ね。」

 この人は貝塚高校の先輩、森崎朱音(もりさきあかね)さんだ。僕と同じ、技術部である。

 いつも、この人と一緒にどこかに行くと、必ず、荷物を持たせられる。『ごめんね』とか言っているものの、1週間に1回は買い物に付き合わされる。絶対に思ってもいないだろう。


「あ、そうそう。夜美月君、来週の月曜日って空いてる? みんなでどっか行こーって、話になってさ。私と、後3人ぐらい来るから、ね、いいでしょー。」


「来週の月曜日ですか、恐らく、空いてます。」


「良かった〜。んじゃ、今度こそじゃね!」

 絶対にまた、荷物持ちとして呼ばれただけでしょう。僕は確信してる。




 ふと、スマホを見ると、夜の11時を廻っていた。家を出たのが、朝の10時。先輩と合流したのが、10時30分くらいだった。

 ということは、だいたい、12時間くらい付き合わされていたってこと。


「来週は、複数人だから、、、考えただけで、頭がクラクラする。」

 そんなことを呟きながら、いつもの帰り道を歩き始めた。




 ピロンっ




 不意にスマホの通知が来た。辺りはとても静かだったため、周りに響き渡った。


「こんな時間に誰かな?」


 それは、見たこともないアドレスからのメールだった。知らない人からのメール。とっても怖い。何かの企業とかではない。

内容もまた、不気味なものだった。




 ~夜美月心智さんへ~


 今から、貴方を素晴らしいパーティーにご招待致します!

 早速なのですが、今、迎えの者を3人送りますので、怖がらずに一緒に来てください。貴方が歩いている300m先にある、コンビニで落ち合いましょう。

    



「うわっ、なんだこれ。なんで僕の居場所が分かってるの?」


 確かに、前方にコンビニがある。意味が分からない。

 素晴らしいパーティー? そんなものに招待される覚えはないんだが。気味が悪い。

 ようし、ここを左折して、遠回りして帰ろう。




 ピロンっ


 

 

 ~心智さん~


 曲がっても、意味ないですよ。もう、既に、貴方の目の前にいますから。




「へ?」


 その瞬間に、見知らぬ男に腕を掴まれた。

 この人達が、メールに書いてあった3人か、って、なに冷静に考えているのか。


「やめてください。僕はパーティーなんかに行きませんよ。」

「貴方の意志など、関係ありません。」


「あっ。」




「う、ここはどこ?」

 木製の部屋、赤いソファにダイニングテーブル。かなりの絵が飾られている。

「アイタタタ、ここはどこなん?」


「ちょっと、あんた、どこ触ってんの?」


「おい、誤解だ、誤解!」

 どうやら、今気づいたが、僕の他にも人が何人かいるようだ。


 ブー、ブー、ブー


 辺りに警報音が鳴り響く。皆が一気に静まり返った。


「皆さんには、これから、あるゲームをしてもらいます。」

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