00.小説を書き始めて、撤退しました
【はじめに】
期間7ヶ月、正味は5ヶ月ほどかけて、全31+1話、12万文字の小説を書き上げて、投稿しました。1ヶ月に渡って投稿し、完結時にPV――ユニークユーザー数ではありません――が3桁、評価ポイントが2件、16ptという程度の小説です。
そんな小説なのですが、書いてみたらいろいろな問題に突き当たって大変でした。その体験を記してみようと思います。
なお、こうした成り立ちの性質上、小説「ファンタジー・ワールド・オンプラネット」(以下、FWOと略します)のネタバレが頻出します。ですが同小説を未読でも、分かるように書いていきます。
あとほぼ実話ですが、実際はもっと試行錯誤を重ねて執筆しています。細かなところは覚えていませんし、読む方も混乱するだけかと思いますので、話はだいぶ整理しています。
以上を踏まえた上で興味をお持ちいただけた方は、お読みいただけると幸いです。
【「なろう」歴】
前置きとして、私の「小説家になろう」(以下、「なろう」と略します)との関わりを記しておきます。
「なろう」を読み始めたのは、骸骨が主人公の某アニメがきっかけです。その原作がネットに公開されていて無料で読めると知り、初めてこの「なろう」の存在を知りました。2015年の9月頃のことです。以来3年ほど、同作品はもちろんのこと、長編ものを中心に、数十の作品を楽しませてもらいました。
またユーザ登録をしたのは、読み始めて1年以上後になります。最初は完結済みの作品だけ読んでいたので支障はなかったのですが、やがて連載中の作品を読み始め、複数の作品を並行して読むようになったら、どの作品をどこまで読んだのか分からなくなってきました。そこで「ブックマーク」を利用するために、ユーザ登録しました。
「感想」や「レビュー」は、投稿したことはないです。「評価」は当初付けまくっていましたが、他人から見えることに気づき、5+5pt以外の作品は取り消しました。今からしてみると、これによりダメージを受けた方がいるかも知れません。すみません。あと「活動報告」については、後書きなどで誘導があったら読む程度です。
【書き始めたきっかけ】
とても消極的、受動的な理由です。
2017年の夏、車を運転中に追突されました。車は全損、私は頚椎ねんざを負いました。首と肩の痛みは半年ちょっとの通院で完治したのですが、頭痛がそのあと、事故から1年近く経った2018年の春から重くなりだしました。
仕事みたいにやるしかないものはできる程度には軽いのですが、強制力の働かない自由時間は何も手がつかなくなる程度には重い頭痛です。
体を動かす気にならない。映像や読み物は内容が頭に入らない。寝ようとしても寝付けない。
そんな状況の中で妄想をすることは、気を紛らわすのに有効でした。そこでいっその事、小説を書いてみようと思ったわけです。創作を書くのは中学以来。
少し余談ですが、アウトドア系を趣味にしている人はインドア系を趣味にしている人より、老後身体が思うように動かなくなるとボケるのが早い、という話を聞いたことがあります。エビデンスの存在は不明です。ですが体を動かせなくなったときに小説書きを趣味にするのは、悪くないように思います。
【そして300文字で撤退しました】
そんなきっかけで、ほぼノープランで書き始めてみたのですが、300文字ほどで行き詰まりました。
あらかじめ用意した設定は「最強帝国のロボット騎士団の親衛隊長が、ニセの記憶を植え付けられ、転生者として他国の森で目を覚ます」というもの。こんな程度の設定でも、序盤のテンプレ展開を書いていれば、そのうちに筆がノリ始めるだろう、と思っていました。
ところが数行で筆が止まり始めます。なんとか1話分書き上げ読み返してみると、小学生の作文みたい。
1人称視点で書いたのですが、これが予想と違って、私にはかなり難しかったです。主人公の思考について、なぜそう考えたのかを分かるように書かないと、読むほうは置いてきぼりになりやすくて、ごまかしが効かないように感じられました。自分とは別の人の思考を一通り想像するのも難度が高い。また1人称表現はその人物と書き手である自分との距離が近く感じられて、照れくさくなるところもありました。
300文字程度の文章をあれこれと書き直しているうちに、頭痛も少し治まり。この、第一作目というほどでもない作品は、お蔵入りにしました。
そしてこのときは、再び小説を書く気になるとは思ってもいませんでした。