表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/233

犬女ちゃんとウォシュレット

『ああ、

何か昨夜こいつが来てから

ろくなことがないな』


犬女ちゃんとの

共同生活の初日から、

おしっこと

うんちの後始末という、

犬すら飼った

ことのない純心には、

ハードなプレイの連続で、

すでに心が折れそうだった。


とりあえずは

ちゃんと家のトイレを

使ってもらえるように

ならなくてはならない。


毎日おしっこと

うんちの後始末に、

貴重な高校生活が

捧げられるのは、

なんとしても

避けなければならない

純心であった。



純心は犬女ちゃんに

家のトイレの使い方を

自演してみせた。

何度かやって見せた後、

「じゃぁ俺、

ちょっと、

そこのコンビニに

飯買いに行ってくるから、

練習しててな」

そう言って家を出る純心。



犬女ちゃんは、

純心を玄関まで見送ると、

頑張って純心の真似を

しようとする。

トイレのドアの前に座り、

尻尾を振る犬女ちゃん。


押し下げ式レバータイプの

取っ手に、手を掛ける。

そしてそのまま引くと、

トイレのドアを

開けることには成功した。

この家のトイレのドアが、

握って回転させるタイプの

円筒錠式ではなくて

犬女ちゃんには幸いだった。

握って回転させるタイプであれば、

指が使えない犬女ちゃんは、

この段階でリタイアしていた

かもしれない。


扉のドアを開けることに成功した

犬女ちゃんを次に待っていたのは、

トイレの便座ふたであった。


犬女ちゃんは顔や手を引っ掛けて、

なんとか便座ふたを開けた。

これもクリアできた。


便座の上に乗り、

いつもやっているように

手をひっかけて

パンツを下して、用を足した。

やった!出来た!

犬女ちゃんは喜んで尻尾を振った。


用を足した後は、

水を流すレバーを押し下げて、

排泄物を流す。

ここまでは完璧である。


次に純心の真似をして、

横にあったパネルの

ボタンを押すと、

熱い水が犬女ちゃんの

お尻の穴に直撃した。


ワンッ!!!


犬女ちゃんは

びっくりして飛び上がり、

とっさにトイレの扉に隠れて、

低い唸り声を上げて警戒した。


きっと何か変な生き物が

いるに違いない。

犬女ちゃんはそう思った。


扉の陰からおそるおそる

トイレの中を覗く。

しかしそこには何もない。


ゆっくりトイレの便器に近づき、

便器の中を覗き込む。

やはり何もない。


犬女ちゃんは、

再び横パネルのボタンを押し、

便座の中を覗き込む。


ノズルが出て来て、

犬女ちゃんの顔に、

熱い水を勢いよく噴き出す。

熱い水が顔面に

直撃する犬女ちゃん。


ワンッ!!!


再びびっくりして

飛び上がる犬女ちゃん。

トイレの扉に隠れて、

低い唸り声を上げて、警戒する。


なんか出て来たやつ、

あれが変な生き物に違いない。

犬女ちゃんはそう思って、

パネルのボタンを何度も押し、

ウォシュレットの

ノズルと戦い続けた。



純心が帰って来ると、

トイレの中にあった備品が、

すべて散らかされ、

床はびしょびしょに濡れていた。


犬女ちゃんも

ずぶ濡れであったが、

へし折った

ウォシュレットのノズルを

その可愛らしいお口に咥え、

満足そうな笑顔で、

尻尾を振っていた。


私頑張りましたよ、

頭撫でて褒めてください、

と言わんばかりのドヤ顔で

純心にすり寄ってくる犬女ちゃん。


純心はわなわな震える。

「この、馬鹿犬が!」


よく考えると、

おばあちゃんの家は、

昔ながらの和式であったため、

ウォシュレットはなかった。


犬女ちゃんのお尻を

毎回拭いてあげていたのであろう

おばあちゃんを

心から尊敬する純心であった。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ