表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/32

28

 俺は花山愛乃に会いに行った。その兄である祐樹に会いに行くことはあっても、彼女に会うために彼女の家を訪ねるという経験はなかった――と思ったがこの前の誕生日会も実はそのためであったのを思い出した。危ない危ない。

 なぜ、その家を訪れたのかと問われれば、それはまさしく彼女が俺にした愛の告白の返事をするためである。このままうやむやにしてしまうのは男としてどうかと思うし、何よりも彼女に申し訳ない。受け入れるも、断るも、全て直接目の前で述べるのが俺を好きになってくれた彼女に対する礼儀というものだろう。

 彼女は真剣な顔をした俺を見ると一瞬、たじろいだがすぐにまっすぐ、俺の方を見た。

 俺はただ二言、深く頭を下げて言う。


「ごめんなさい。……けど、好きになってくれてありがとう」


 彼女は笑った。少し、泣きそうな顔で、それでも笑った。


「がんばってね!」


 俺が去ろうとすると彼女はそう言った。それが受験のことを言っているのか、それとも明後日に控える追試のことを言っているのか、そのどちらでもなく俺が好きになった彼女のことを言っているのか――もし、最後のことを言っているのなら女の子にはかなわないなと思った。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ