あらすじ
コンテスト用のあらすじになります。
【ネタバレ】を含みますので、
読みたくない方は【次の話】からどうぞ。
アストリア国の新人魔法騎士キースは、少しずつ仕事を覚えている最中だ。魔人という珍しい体質ゆえに虐待され、故郷を追い出されたキースにとって、仕事は自分の存在が許されていると実感できる場でもあった。
職場の仲間とも仲良くなった折、仲間の一人が遺体で発見される。人を襲う魔族による事件であると、人外生物の専門研究室の魔術師ザッカスとクレハが断定。女王は特別警報を発令、対策室が設けられる。そして、自らを囮とする作戦を提案したクレハの警護を、キースが担当することになる。
さらに、第二、第三の事件が起こり、クレハとキースは事件の真相を究明するために奔走する。その中で、キースは、クレハも自分と同じ、仕事の中でしか自分の存在を認められない性質であることを知る。
クレハの仕事にかける熱意を間近で体験したキースは、急速に彼女に惹かれていく。しかし、彼女には想い人がいることを知り、キースは黙って身を引く決意をする。
魔族の食事期間が迫った日、キースの知り合いが指名手配される。その人もまた魔族の食事対象であったため、キースは騎士としての職務をまっとうしようとする。
しかし、魔族は最初からキースを狙っていたのだった。
窮地に立たされたキースを救ったのは、クレハであったが、彼女もまた、最初からキースを囮として作戦を立てていたのだった。
魔族を処理し、事件の真相が明らかになったとしても、キースはクレハを責めたりはしなかった。仕事熱心な彼女らしい終わらせ方だと納得したのだ。
そして、キースは、仕事以外でのクレハの居場所を提案するのであった。