第13章「ペナルティ」
私は大声で叫んだ。思いつく限りの言葉をさっちゃんに叫んだ。
叫びながら泣いた。
私がさっちゃんに何をしたか分からないけど、友恵は関係ないはずだ。
友恵に何の関わりがある!
「気がすんだ?」
私の体力が無くなって、落ち着くのを待ってからさっちゃんが聞いた。彼女は嫌になるくらい冷静だった。
「友恵ちゃんが心配?あたりまえよね。でも大丈夫。」
さっちゃんは私に右腕を見せた。内出血の痕とかさぶた。歯形がついてる。
「髪を切ってる時にね、友恵ちゃんにかまれちゃった。意外と気の強い娘ね」
血の気の引く音。
「さっちゃん、まさか…」
「大丈夫よ。友恵ちゃんのしたことで友恵ちゃんを傷つける気はないわ。でもね…」
さっちゃんが私の後ろに回った。何かの金属音。
「ペネルティよ。相互責任ね。」
そう言ってさっちゃんは小さなナイフを私にこれ見よがしに私に見せつける。
左耳をつねられたと思った瞬間、激痛が走った。
モザイクなし版
http://www.biwa.ne.jp/~coo-mail/usumaku/forgive_me/OB1189256170250.png




