人物紹介一
主要な登場人物の一覧です。
簡単な外見や設定を記してありますが、中には今後のネタバレになってしまう項目もあるかもしれませんので、ご注意ください。
ルネッタ・オルファノ
本作の主人公にして、現時点での唯一の人間。十九歳。
髪は肩に触れる程度の長さで、色は黒。前髪は長め。瞳は茶色である。
手足から腰、胸に至るまでほっそりとしており、やや小柄な背丈をより小さく見せている。服装は基本的にズボンとシャツの地味なもの。
愛らしい顔立ちは捨てられた子猫を思い起こさせ、実年齢よりも数歳は若く見える。実際、他の人間を知らないルナリアは種族としての『人間』は成長がエルフよりも僅かに遅いと勘違いするほど。
剣術から体術、銃の扱いから喧嘩の仕方まで一通り仕込まれてはいるものの、心身共に戦闘の才能は無かった。ゆえに戦闘力はほぼ皆無である。
腹に一物抱えてはいるものの、現状は騎士団の癒し担当。
ルナリア・レム・ベリメルス。
第七騎士団の騎士団長であり、本作のヒロイン一号。古老を代表する武門であるベリメルス家の出身で、自他共に認める最強のエルフ。
年齢はまだ二十歳。仕事中はほぼ男装だが、余暇中はもっとだらりとした服を着ている。暇かつ自室なら基本半裸である。
髪は輝くような金髪で、長さは肩に被さる程度。ルネッタよりは僅かに長い。瞳はエメラルドグリーン。
驚異的な大きさの胸と、驚くほど細い腰を併せ持つ奇跡のような体型をしている。これはその手の体が一番美しいのだというエルフの価値観にあわせて幼年期から固定化を調整して実現したもの。とある古老がもっとも得意とする技術だが、大なり小なりエルフは皆やっている。
ちなみに背丈は低めで、ルネッタと同程度しかない。
顔立ちは極めて美しいが、同時に刃物のように鋭くもある。基本的に表情豊かで良く笑うので、冷たい印象はほぼ無い。
民衆や武を崇める層の絶大な支持を持ち、同時に数え切れないほどの敵も併せ持つ台風の目。俯瞰して見るならば実質こちらが主人公である。
エリス・ラグ・ファルクス
第七騎士団の副団長であり、本作のヒロイン二号にして事実上の主人公。複雑な過去を持ち、国中でも数えられるほどの力を誇る強力なエルフ。
彼女ほどのエルフがナンバー2というのが第七騎士団の宣伝にもなっている。年齢は内緒で、仕事着は妙に露出の多いメイド服。余暇中も基本的に肌を晒す派手な服を着ている。
体型はほぼルナリアに匹敵する。やや小柄なのも同様。
炎のように鮮やかな赤い髪を持ち、長さは背中に届くほど。ただし大抵は後ろだけ軽く纏めている。瞳は鮮やかなルビー色。
顔立ちはルナリアに迫るほどに美しいが、基本仕事中は仏頂面である。気分屋なうえにすぐ怒り、顔つきは鋭く即手が出る。しかも圧倒的に強いとあって部下からの評判はあまり良く無い。
頭は十分に良いのだが、あまりに直情径行なのでしょっちゅう問題を起こす。そのあたりが改善される見込みは今後も無い。
ジョシュア・レム・ラナティクシア
第七騎士団の二番隊隊長。騎士団の苦労人にして、面倒な仕事を全て片付けている屋台骨のような存在。
黄金色の髪に細い目と、狐を思わせる雰囲気を纏った美青年ではあるが、意外と言葉は辛らつである。
とある大貴族の血を引いており、エリスとは古い付き合いになる。腕前も団長副長には届かないまでも相当なもの。
騎士団の便利担当。ソロバンを弾くのは大抵彼である。
ガラム・クィントス
第七騎士団の三番隊隊長。見上げるような巨体と、反するかのように穏やかな性格を持つ騎士団の良心。きはやさしくてちからもち。ただし刈り込んだような茶髪と険しい顔つきの所為で初対面への印象は悪い。
第三市民出身であり、内在魔力量は一般市民程度。それを補うための巨体であり、卓越した剣技である。強さではなく腕ならば騎士団随一。部下からの信頼も厚いが、どうしても非情さが足りない。
ラディウス・レム・レシュグランテ
古老の一角であるレシュグランテの第二財産継承者。金色の髪と恵まれた体躯を持つ壮年の男性。現当主は引退寸前であることに加えて、第一には少なくない問題があるので、彼が事実上のレシュグランテの代表である。
ラディアラク・レム・レシュグランテ
ラディウスの息子。エルフの力、特に魔力は血筋に強い影響を受ける。ゆえに優秀な親の子は優秀なのが常であるが、極稀に失敗作が生まれる。彼が正にそれであり、面倒ごとを嫌ったレシュグランテが金だけは与えたのが、現状を作り出したと言える。ある意味不幸。
リムルフルト
国王。ただし事実上の権力の頂はあくまで古老にあり、彼もそれを認識している。統治は穏やかだが、内面はまた別の話である。
アルスブラハク
極東の地を治めていた領主。溜まりに溜まった鬱憤からこのたび見事に反乱を起こした。物資を含めて様々なものを売り、最後には火をつけていく徹底振りである。不幸ではあるが、やらかしも存分に多いので自業自得といったところ。