太陽に憧れる兎
・・霞むことのない記憶・・私と・・主様がまだ幼いころの記憶
綺麗な満月に向けて私は手を伸ばして跳ねていた、その行動に理由はない、ただ本能に従っているだけだ
『お前・・なにしてんだ?』
そんな中、子供特有の高い声ながら凛とした声が響く、月から視線を離せば自分の視界に小学生くらい男の子が移る、夜よりも深く艶やかな黒髪、琥珀のように黄色を帯びているが見つめていれば吸い込まれてしまいそうな瞳、少し黒みをおびた肌、かなり整い神に愛されていると言われても過言ではない顔立ち
・・敬愛すべき私の主様
『見てわかりませんか?跳ねてるんです、月に向かって』『いや、それはわかるけどよ・・なんで跳ねてるんだ?』
主様の質問を聞いて私は首を傾げる
『さぁ?』
『さぁ?って・・もしかしてお前の血のせいか?』
確かにそうかもしれない、私の中に流れる『月の兎』の血がこんなにも私を昂らせるのかもしれない
『まぁ・・別にいいけど・・次からは跳び跳ねるの禁止な』
『えっ!?なんでですか!?』
『だってよぉ・・跳んでる、お前、間抜けに見えるぞ』
幼い私にはその言葉は強く響いてきた、その後、私は涙を浮かべながら自分の部屋に戻った、それにどんなに跳ねたくてもずっと我慢してきた
・・これも・・今となってはいい思い出に思えてくるから不思議かな
記憶が終わり意識がはっきりしてくる・・ゆっくりと体を起こす
グルッと部屋の中を見回すとかなり質素な部屋が私の目に写る、必要なもの以外なんて私の趣味で買っている恋愛小説くらいかな
ベッドから体を起こせば鏡をみる
・・無駄に盛り上がって寝間着を押し上げている胸、平均よりも低い身長、少しつり上がりぎみの目元、深紅とは呼べない赤い目、色素が足りてなくて不健康そうな白い肌、まだ高校生なのに白い髪
・・あぁ・・主様に比べて私は醜い・・
そして頭からひょっこりと出ている白い兎の耳
私はブッタの伝承にある『月の兎』の血をひいているとされている・・証拠といってもこの耳しかないから眉唾物ではあるけど
そして『月の兎』は下位の神格であり普通の人間と交わっても普通の人間しか産まないが妖怪の血を持つものと交われば強力な跡取りを産むため、私達は半妖怪達の間では喉から手がでるほど欲しい品物である
そして、『月の兎』はとても献身的で、主と認めた人がしたことには口を出さないし全面的に賛成するという特長があるため、プライドの高い妖怪には特に欲しがられるようだ
そして私・・『月の兎』の玉李 白兎にも婚約者・・として主人がいる
・・主人は朝が遅いため朝食や主人を起こすのは私の仕事になる
早く制服に着替えてエプロンをして簡単に卵を焼いたりサラダをつくれば
主様を起こしに主様の部屋に入る
あぁ、主様は寝ていても綺麗だ、少し色黒な肌、夜よりも深い黒色を持つ艶やかな髪、野性さをにじませながらも端正な顔立ち、長身で細身ながらもしっかりとした筋肉を持つ体
みとれてる場合じゃないからゆっくりと主様に近づく、主様は声をかけただけでは起きないから揺すらないといけない
「鏡哉様、朝です。起きてください」
「んっ・・」
「あっ・・」
やられました・・主様は寝起きが悪くて揺すっていると必ず私の腕を掴んでベッドの中に引きずりこんで覆い被さってきます
・・はだけた寝間着のせいで色黒の肌と少しついている汗と鎖骨がとても色っぽい・・見慣れてるけど・・すごい心臓に悪いです
そして機嫌良さげに私を琥珀よりも深い黄色の瞳で見ている私の主様・・太陽の化身とされる『ヤタガラス』の半妖にして私と主様が通う耀雅学園の生徒会長である八ノ宮 鏡哉様
・・いくら主従関係でもこの体勢は不味いような・・
「おはよう、ハク」
「おはようございます、鏡哉様、それから・・私はアイリさんではないですよ」
私が呟いた瞬間、主様の機嫌が急転直下の勢いで不機嫌になった・・あれ?なんか不味いこといいましたか?
「おい、ハク?・・なんでここで篠宮の名前が出てくるんだ?」
「知らないのですか?今学園では有名ですよ『イケメンばかりの生徒会は全員、編入生の美少女にくびったけ』って噂が・・」
私が言った瞬間、主様は何を言われたのかわからないとポカンとしてしまった
固まってしまった主様を放って置いて考えるのは・・私が一番嫌いな『彼女』のこと
篠宮 アイリ(しのみや あいり)・・入学式の二週間後という明らかに変な時期に私と同じ二年に編入してきた人間、半妖ではないただの人間だ
容姿はライトブラウンの髪を腰まで伸ばしていてとても可愛らしい顔立ちをしていてスタイルもモデル並みで甘い声で話すという神に愛されたような美少女・・なのだが
・・人付き合いが悪いうえに空気読めない・・完全にぶりっ子・・私のために争わないでと素でいうような子、勿論女子からのうけは悪い
しかし、男子からのうけはかなりいいようで二ヶ月たった今ではファンクラブが創立されるほどだ
そして、この頃は生徒会役員と一緒にいる姿が目撃されるし噂も沢山ある
『副会長と楽しげに一緒に歩いていた』
あれ?たしかあの方は人間を下等と見てる腹黒吸血鬼では?
『書記が篠宮さんのために購買でパンを買っていた』
彼は孤高が好きな一匹狼の人狼だったような
『双子の会計がアイリさんを取り合って喧嘩してた』
あの二人は暑苦しいくらいに仲良しな双子の妖狐だった気が・・
『庶務が授業さぼってアイリさんといちゃついていた』
彼は真面目が取り柄で人見知りのメデューサの子孫だった気が
『顧問が篠宮さんを車の助手席にのせて夜の街をドライブしてた』
ナンパまがいのことはしますが絶対に一線はこえなかった天狗だったと思ったのに・・
正直いうと・・信じたくない、今でこそ、私は主様の婚約者だったけど・・生徒会の面々も私の婚約者候補だった人たち・・そんな高貴な人たちが人間の女にたぶらかされて堕落するなんて・・
・・もしかして主様も?って思ったけど・・違うみたい
ため息をついて呆れたような視線を私に向けてくる
「あのな〜俺をあんな奴等と同列に扱うな・・興がさめたな、飯食って学園に行くぞ」
「わかりました」
主様がだるそうにしながら私の上から退いてくれる
・・よかった、このまま横になってたら制服にしわついちゃうから・・しわがあまりつかなくてよかった
「あのな・・ハク・・その格好やめろ」
登校途中に主様が斜め後ろにいる私をチラッと見れば不機嫌そうに言う
ちなみに『月の兎』の一族では『主人の隣に立たず斜め後ろに立つ』と教えられる・・どうも私達の愛は重いため主人の特別にあまりならないようにするためらしい・・実際に私の祖先に主人を監禁した人がいたらしいし・・それから、この教えが徹底されている
主様はいつも『隣を歩け』って言ってくれるけど・・その優しさに溺れたら・・主様を不幸にしてしまうと思うと・・躊躇してしまう
あれ?考え事をしてたら主様が不機嫌そうに私を見ている・・
あっ・・今は私の格好だっけ?
主様には似ても似つかない平凡な黒髪、目元が見えなくなるくらい厚いレンズ、サラシを巻いたため平坦になった胸・・変ですか?
「なんか変ですか?」
「いや、地味すぎるだろ」
「・・地味の何が悪いんですか?」
私は生徒会の役員の皆さまみたく目立ちたがりではないので
「・・まぁ、他の男がよりつかねぇし・・いいか」(ボソッ
「?・・何か言いましたか?」
「いっいや!!なんも言ってねぇよ!!」
「・・そうですか?」
完全に人間の姿になるのはいやですね・・聴力が下がるので・・あれ?本当に何もいってませんか?
「まぁ、いい、さっさと学園に「きょうや〜!!」・・朝からついてねぇ」
甲高く頭にくるような甘い声が聞こえた瞬間、さっきまで結構上機嫌だったのに、今は地面にめり込むくらい悪くなっている
ご心中お察しします
声の聞こえてきた方を見れば頭の悪そうな笑顔を浮かべて朝に話題になった篠宮アイリさんが主様に向けて走ってくる
私?視界に入らないよう電柱の影に隠れてますよ
主様が裏切り者を見るような目を私に向けてきますが無視します
「鏡哉!!奇遇だね!!」
「なんのようだ?篠宮・・あと俺を下の名前で呼ぶな」
「またまた照れちゃって〜」
うわ〜・・ここまでウザいとは・・主様なんか額に青筋浮かべてる・・こんな女子、主様、心底嫌いですからね
「鏡哉も私に朝から会えて嬉しいでしょ?」
「ソウダナー」
「よかった!!鏡哉は今日も生徒会?」
「ソウダナー」
あぁ・・面倒くさく・・面倒くさくなってきてるんですね、返答が適当になってきてますし・・
それにアイリさんから鼻を摘まみたくなるくらいくどくて甘い匂いが漂ってくる・・私に覚えがある匂い
・・『魅了』の妖術特有の匂い・・淫魔や私達『月の兎』が得意とする妖術を・・なんでただの人間の彼女が使えるのか疑問に思う
ちなみに『月の兎』に『魅了』の妖術は生まれてすぐに覚える術の一つで処世術の一つでもある
私達は幼い頃から婚約者の家に預けられる
・・だから無力な自分を守るために・・婚約者を自分から離れられなくさせるため・・
『月の兎』は健気だと言われるが・・私は打算的だと思う、獲れた物がないから兎は自分を火にくべたけど・・他の動物はきちんと食べ物を獲っていたのに・・兎が自分を火にくべたせいで見向きもされなかった
・・清純そうにみえて打算的・・それが『月の兎』なのかもしれない
それが嫌だったから・・私は婚約者とその家族に普通は一生かけ続ける『魅了』の妖術を幼稚園の頃からかけないようにしてる
それでも主様の家族は私を受け入れてくれるけど
『魅了』の妖術をといてから主様は私に対して『好き』と言ってくれたことはない・・だから、不安になる
「あっ・・鏡哉、また後でね」
「おっおう、じゃあな!!」
おっと、二人を追いながら考え事をしてたら学園についたみたい・・主様がアイリさんから逃げてる・・逃げれてよかったですね、主様
「鏡哉ったら、照れちゃって〜」
・・ポジティブですね、貴女
クネクネとはた目からみて奇怪な動きをしてるアイリさんの横を通りすぎて自分の教室に向かう
さて、勉強に集中しないと・・無知だと主様の恥になりますから
「うさちゃん、うさちゃん起きて」
んっ・・もう少し寝かせてください・・私、朝早いんですから・・
「あっ、八ノ宮会長が扉の近くに」
「なんですって!!」
寝てる場合じゃありません!!こんな姿、主様に見られたらお仕置きされてしま・・あれ?主様は?
辺りを見渡しても主様はいなくて・・見えるのは夕暮れに染まる教室と私の友人だけ・・って夕暮れ!?
「おはよ、うさちゃん・・といっても、もう夕方だけどね」
「あっ・・絵里花ちゃん?私はいったいいつから」
私の目の前で笑顔を浮かべてる松下 絵里花ちゃんに困惑した声で尋ねる
寝た記憶がないんですが・・
「ホームルームの途中からだよ、ぐっすり寝てたね」
クスクスと笑顔を浮かべる彼女はブラウンがかってふんわりした肩の辺りで揃えられている髪、優しげに垂れ下がった目、可愛い系の顔立ち
・・アイリさんより・・絵里花ちゃんの方が魅力的なんですが・・この学園の男子の目にはガラス玉が入ってるんでしょうか?
「えっと・・今まで残ってたんですか?」
「うん・・可愛いうさちゃんを残しておくのは心配だから」
私が可愛いですか・・完全にお世辞ですね
絵里花ちゃんの方が私の万倍は可愛いので
「ありがとうございます、お手数かけました」
「別に気にしないで、私も可愛いうさちゃんの寝顔が見れたから・・それじゃあ、また明日ね」
「はい、また明日」
絵里花ちゃんが鞄を持ち帰ろうとするので、手を振り見送る
さて・・私も帰りましょうかね
あれ?
「・・メールが来てる」
携帯がピカピカと点滅してたんで見てみればメール・・しかも主様から
来たのは30分くらい前・・寝てました。すみません
えっと・・内容は『生徒会室に来るように』・・簡潔ですね、まぁ主様らしいですけど
つまり終わったから迎えにくるようにって意味でしょう・・しかもこれ30分前に届いたのなら早くいかないと
もう不機嫌になっているだろう主様を考えながら私は鞄を持って生徒会室に向けて駆け出す
ふぅ・・走って15分かかるって・・私の部屋から生徒会室は遠いですね
さて、帰ろうとしているなら室内は誰よりも仕事を頑張る生徒会長の主様だけでしょうし・・ノックせずに入りますか
「鏡哉様、すみません遅く・・・・」
室内を見た瞬間、私の体は鮮明な意識に反して固まってしまった
室内で起こっていることは・・ただ・・
主様がアイリさんを抱き締めているだけ
アイリさんは主様に抱きついているから背にいる私を見てはいないが・・主様は私を見て驚愕の表情を浮かべている
まるで、見られたくないやつに見られたと言いたげな表情を・・
『月の兎』は主の判断に反論は許されてない、だから主様が他の誰かを好きになったら・・正妻は諦めて愛人になろうと覚悟していた・・でも・・駄目だった
私はアイリさんと主様が抱き合ってるのを見て思ってしまった
『なんでその人を抱き締めてるんですか?
なんで・・私を貴方の一番側に置いてくれないんですか?』と
駄目だ・・これ以上、二人を見てたら
ワタシハクルッテシマウ
隠していた感情に目を向けなきゃいけなくなる・・主様を私が不幸にしてしまう
視界がなぜか歪んだ瞬間、私は急いで抱き合っている二人に背を向けて一気に生徒会室を出て、校舎からも駆け出していく
もう夕暮れは見えなくなり夜の帳が辺りを覆い隠す
帰路を全力疾走で駆ける私の目に写る月はどこもかけていない綺麗な満月だった
家に駆け込めば私は自分の部屋に入り、鍵をかけるのを忘れて自分が愛用している枕に顔をおしつけてずっと泣いていた
・・当たり前のことだ、男性が綺麗な人を好きになるのは・・そして、いらなくなった彼女との縁をきったりするのは・・
『月の兎』はもとめてはいけない・・主からの愛を・・
求めてしまったら・・主様と一緒にいれられなくなる
だから・・この感情は・・隠さなければならない
そうだ・・私は少しでも長く主様の近くにいたい・・だから・・アイリさんと主様を祝福しよう・・それが私のできること
ふと、枕から顔をあげて窓の外を見ると綺麗な満月が涙でにじむ視界にうつる
私はあの月に手が届くんじゃないかという衝動に身を任せてフラフラと立ち上がり窓へと近づく
窓を開ければ月が私に近づいてくれたように見える
それに・・ここが二階だからだろう
幼いころは跳び跳ねても無理だとわかっていたけど・・今なら届くと確信に似た何かがあった
もう少し・・もう少し・・
体の内側から起こる衝動に動かされて私は月に向かって必死に手を伸ばしながら窓から身をのりだしていく
「なにしてんだ!!ハク!!」「あっ・・」
上半身すべてを窓の外にのりだそうとしていた私は男の人の叫び声が聞こえた瞬間、お腹に強い圧迫感を感じたと思った一気に部屋の中に連れ戻された
そして、まるでもう離さないと言外に告げるようにお腹の辺りに手をまわされて後ろから強く抱き締められた
いきなりのことで困惑した私が体を軽くひねり後ろを見て、私を抱き締めている人を見る・・そこにいたのは・・
「鏡哉・・様?」
私が敬愛し、親愛する主様が悲痛の面持ちでそこにいた・・なぜ・・そのような表情をするのですか?
「ハク、あれはただ篠宮が転びそうだったから受け止めただけで他意はないんだ・・信じてくれ」
「えっ?」
えっと・・なんで今そんなことを?
「俺にとってはハクが一番大切なんだよ・・だからどこにも行かないでくれ!!ずっと俺の側にいてくれ!!」
「えっ?えっ!?」
なっ何が起こっているんでしょうか・・主様に言って欲しかった言葉を・・主様が私に?
主様の言葉を理解すれば頬が突然、火がついたように熱くなり、自然と心臓が早鐘をうちはじめる
「だから・・自殺なんてやめてくれ!!お願いだ!!」
「えっ?自殺・・ですか?」
「そうだ・・頼む」
「いえ・・私、自殺する気なんて全くありませんよ」
「は?」
「えっ?」
私と主様は互いにポカンとしながらお互いを見ている・・なんというか・・互いの認識に齟齬があるみたいですね
「だっだって!!お前!!窓から飛び降りようと・・」「あれは・・そのなんていうか・・『月の兎』の習性というか本能が我慢できなくて・・」
精神的に不安定な時にあんなに綺麗な満月を見てしまえば本能になんて逆らえませんよ
主様は呆れたようにこちらを見てくる
・・仕方ないじゃないですか
「鏡哉様を・・キョーヤをアイリさんにとられたって思ってたんですから・・」
「ハク・・お前・・」
・・私は本当に醜い・・浅ましく嫉妬して・・拗ねて・・最終的には開き直る・・私は醜い
誰だったか『お前は鏡哉に相応しくない』と言ったのは・・
次の日からキョーヤは鏡哉様に変わった
誰だったか、私に恋をして鏡哉様に殴りかかった人がいた・・
次の日から私は自分の容姿が嫌いになった
誰だったか『鏡哉様に馴れ馴れしい』といった人がいた・・
次の日から私は人前では出来るだけ主様に近づかなくなった
私は臆病で欲張りだ・・人から攻撃をうけるのは嫌だから主様から一定の距離はとるが主様が好きだからけっして主様から離れたりしない
・・あぁ・・私は醜い
だけど・・これだけは言わせて
「キョーヤ・・・・私はキョーヤが大好き・・だから・・ずっと側にいさせて」
これだけは偽ることの出来ない本心だから
私を後ろから抱き締めている主様・・・・キョーヤは顔を真っ赤にして悩んだ後、悪戯を思いついた少年のような笑みを浮かべて私を見ている・・何を思いついたの?
「あぁ、ずっといていい・・だから」
「きゃっ」
話ながらキョーヤは私を横抱きにして立ち上がった
・・あれ?これ恋愛小説とかでよく出る、お姫様抱っこというやつでは?
嬉しいですけど・・重かったら無理しなくていいですからね・・軽そうに私を持ってますけど
「これからは風呂や寝るのも一緒にするか」
笑顔のままで私に提案してきたので私は・・
「はい!!」
笑顔で頷きさらに強く自分からキョーヤに抱きついてそのまま頬にキスをする
「はっハク!?おっお前!!なにして!?」
「ねぇ・・キョーヤ」
頬にキスされて取り乱すキョーヤを無視して私は問いかける
「キョーヤは私のこと・・好き?」
キョーヤは私から視線を逸らして何かを悩んでいたけど、また私を見る
「大好きだよ・・ハク」
優しげに囁いてキョーヤは私の額にキスをする
優しげな笑顔を浮かべる太陽(貴方)につつまれて兎(私)も嬉しそうに笑顔をむける
初めての作品ですので感想などいただけたら嬉しいです
会長〜へたれイケメン
うさちゃん〜気弱天然
〜その後の二人の会話
「なぁ、ハク、やっぱり風呂は別に・・」
「久しぶりだから楽しみです。お背中お流ししますね」
「いや、楽しみにしてるとこ悪いけど・・俺ら、高校生だし・・」
「・・駄目・・ですか?」
「いや、大丈夫だ」
注)会長はうさちゃんの涙目に弱いです