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神々のダンジョン~チートスキル【アイテムボックス】と【鑑定】でアラフォーおっさんは成り上がる~  作者: 葵はるか
ダンジョン誕生編

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果物も劣化しているらしい。

 菊池さんのところで昼食を摂ったあとは、木戸商事関係の仕事があるため自宅へと送り届けてもらった。

 田植えに関しては、かなり感謝されたが、俺も良い経験をさせてもらったので、お互い様ということで話を濁した。

 そしてアパートに戻ったところで、木戸綾子さんから電話が掛かってきた。


「はい。佐藤です」

「木戸です。今日は、何時ころに迎えにいけば宜しいでしょうか?」

「あー、別に大丈夫ですよ? 車ありますから」

「……何時頃に迎えにいけば宜しいでしょうか?」


 あれ? 混線していて聞き取れなかったのか?


「すでに車を持っていますから。それに運転免許も持っていますから。木戸さんは営業課長らしいですし、迎えに来なくても大丈夫ですよ?」

「…………あっ! 周りの音が煩くて聞こえませんでした。それでは、そちらに向かいますね!」

「あ、あの――」


 そこで電話が切れた。

 どうやら本当に電波が悪いらしい。

 仕方ない。

 今日は、送ってもらうとするか。

 少しすると、木戸さんの車がアパートの前に停まる。


「どうもすいません。何だか電話の調子が悪くて――」

「そうなんですか?」

「はい。落としてしまって――、辛うじてメールが送れるくらいで」


 助手席に乗り込んだ俺に、画面を金槌が何かで打ん殴ったあとがついているスマートフォンを見せてくる。

 これは、果たして落とした時につく傷なのだろうか。


「な、なるほど……。何だか、まるで何かで殴って壊れた感じに見えますね」

「気のせいです」

「――ですが……」

「きのせいです」

「そ、そうですよね……」


 すっごく、いい笑顔でニコリと微笑みながら、まるで、それ以上は、突っ込むなオーラを出してきたので、名探偵佐藤の仕事は終了した。


「あの、佐藤さん」

「何でしょうか?」

「今日は、どこかに行かれていたんですか?」

「え?」

「なんだか、いつもとは雰囲気が違うというか……」

「あー、知り合いの農家さんの田植えを手伝っていたので」

「農家……、以前にお会いした女性の?」

「そうですね」

「…………親しい中(仲)なのですか?」

「まぁ父親が、菊池涼音さんの母親と知り合いなので、それ経由ですね」

「そうですか……まだ諦めていなかったんですね(ボソッ)」

「ん?」

「いえ。なんでもありません」

「そ、そうですか……」


 菊池涼音さんの名前が出た途端に、何とも言えない空気が車内に流れたので別の話にしよう。


「あの木戸さん」

「はい」

「穀物、小麦、青果ですが品質が劣化しているという事はありませんか?」


 話を唐突に変えたことに少し怪訝な表情をしたが木戸さんは、「そうですね」と、話に乗ってくると口を開く。


「佐藤さんが納入してくれている穀物、青果、貝類、農作物は、たしかに月の最初は品質はいいのですが、月末あたりになると味の劣化があると購入者様からのアンケートで言われていますね」

「なるほど……。それは果物関係もですか?」

「むしろ果物関係の方が顕著です。ただ、日本は果物の価格が高いので、安く提供することでバランスをとっています」

「そうだったんですか」


 

  


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― 新着の感想 ―
読点多過ぎ
この顔を合わせたところで「車も免許もあるので送迎は不要ですよ!」と強く言わなきゃ!! 上司に反発してまで部下を纏めていたくらいなんだから出来るはずですよ
プロットって書いてます?
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