派生魔法、氷魔法を習得したぞ!
養老渓谷ダンジョン10階層の海岸線沿いに戻ってきた俺は土手の上に座りながら、鑑定スキルで自分のステータスを確認する。
【名前】佐藤和也
【レベル】58
【HP】A
【MP】B
【STR】B
【DEX】B
【CON】A
【WIS】S
【INT】B
スキル
【鑑定Ⅺ】【アイテムボックスⅫ】【経験値上昇Ⅸ】【ステータス補正Ⅹ】【魔法防御力Ⅸ】【体力補正Ⅸ】【魔力補正Ⅸ】【回復補正Ⅻ】【視力補正Ⅷ】【攻撃力補正Ⅸ】【魔法攻撃力補正Ⅸ】【水魔法Ⅴ】【水魔法耐性Ⅶ】
その上で、魔法の修行に入ることにする。
俺が、現段階で使える魔法は水魔法のみ。
「まずは、ウォーターボールからだな」
頭の中でイメージするだけで魔法が使えるので、右手を掲げて意識を集中させて丸い水玉が出来るようにイメージする。
すると、水が手のひらを中心として10センチほどの水の球が出現した。
ここまでは、冒険者掲示板に書かれていたので、初歩の初歩と言った感じだ。
ちなみに現在の日本ダンジョン冒険者協会に登録されている冒険者で、最高レベルは27と書かれていた。
すでに32階層までクリアされている割にはレベルが低いように感じるのは、俺の気のせいだろうか。
ちなみに魔法の威力は、スキル補正とイメージ、INT値で決定するらしく、もっとも重要なのは、その中でイメージらしい。
イメージなら日本では多種多様なゲーム内で魔法があり、エフェクトもあるので、それを参考に思考すればいいだろう。
実際、冒険者交流BBSには、そのようにするのが上達の近道とか書かれていたし。
――水魔法の修行を開始してから3時間ほどが経過したところで――、
「アイシクルランス」
水を生成したと同時に、水を構成している物質から熱だけを放出することで、氷を作る事に成功する。
それにより、俺の前方にペットボトルくらいの大きさの氷の塊【アイシクルランス】を作りことに成功する。
「ふう」
立ち眩みと共に、俺は土手の上で横になる。
そしてアイテムボックスから若返りの付与がついているきゅうりを齧る。
それにより全ての疲れが、消耗していたMPも回復する。
「さて、続けるか」
とりあえず水を氷にすることが出来たので、砂浜へ移動する。
砂浜でハマグリやアサリを獲ったあと、【アイス】の魔法――、水魔法の応用魔法を発動させて氷漬けにする。
すると予想どおりアイテムボックスに入れられるようになったので、アイテムボックスに突っ込む。
「あ、これって――」
そこでいいことを思いつく。
それは、海水を含めた浜辺全てを指定して水魔法の応用魔法アイスで凍てつかせること。
「【アイス!】」
見渡す限りの砂浜が一瞬で凍り付き、海も水深が浅いため瞬時に氷ついた。
見渡す限りの氷景色。
とても幻想的であり、とても寒い。
俺の膨大なスキルと魔力と知力補正があって出来たことだと思うが――、
「――くっ」
ほぼMPを使い切ってしまったのあろう。
初めて感じる吐き気を催す感じ。
さらに、氷の上に膝をつく。
すかさず1時間若返りの付与がついているキュウリを食べてMPを全快にする。
もうエリクサーかな?
アイテムボックスを開いて見渡す限りの凍り付いた景色の範囲を指定する。
そして、貝類を回収する。
ハマグリ、アサリ、マテガイ、ツメタガイ。
全てを含めて10トン近くをアイテムボックス内に収納することが出来た。
「新しい商材ゲットといったところか」
ようやく大量に貝を収穫できるようになった。