ユニーク魔鉱石
ユニークモンスターを討伐したあと、弟に魔法実験は任せて俺は鑑定スキルで手に入れたユニーク魔鉱石をチェックする事にする。
ユニーク魔鉱石
ユニークモンスターから手に入れることが出来る魔鉱石でありユニークモンスターの動力源。
通常の魔鉱石とは違い武器や防具に押し付けることで武器や防具に一度だけ属性付与を行うことが出来る。
もしくはスキルを覚える事が出来る。
習得可能スキル
【土魔法I】【回復魔法I】【防御魔法I】【パーティ編成I】
【土属性I】
土魔法を習得することが出来る。
土魔法を習得済みの場合は、階位を一つ上げることが出来る。
【回復魔法I】
回復魔法を習得することが出来る。
回復魔法を習得済みの場合は、階位を一つ上げることができる。
【防御魔法I】
防御魔法を習得することが出来る。
防御魔法を習得済みの場合は、階位を一つ上げることができる。
【パーティ編成I】
通常時、自動的に編成されるパーティの習得分散経験値を倍にして習得することが出来る。
パーティ編成をした全員に恩恵がある。
パーティの編成は最大6人まで。
6人を超えたパーティ編成は通常時、20メートル以内の分散経験値と同じになる。
「なるほど……」
つまり通常時は、自動的にパーティ編成が行われていて魔物を倒した場合の経験値はパーティ内で分散されるってことか。
しかも範囲は20メートル。
以前に、菊池楓さんとダンジョンに潜ったときに、ツアー団体と行動していた時は経験値が分散されていたからレベルは上がらなかった。
そして、二人で行動した時は、ツアー団体と20メートル以上の距離が空いていたから、俺と菊池楓さんの二人パーティになり、その結果、菊池楓さんの急激なレベルアップにつながったと……。
そして俺のレベルが上がらなかった要因は、レベルが高すぎたと仮説は立てられるな。
あとは、武器や防具に関しては特に困ってはいない。
そうなるとスキル習得に使った方がいい。
とくに回復魔法と防御魔法、パーティ編成は最重要案件だ。
弟には悪いが、ここは黙って使わせてもらおう。
アイテムボックスからユニーク魔鉱石を選択する。
すると視界内にテンプレートが開く。
――ユニーク魔鉱石を使用しますか?
「イエスと――」
――スキル【土魔法I】を習得しました。
――スキル【土魔法I】をすでに習得済みの為、既存の【土魔法I】と統合し【土魔法Ⅱ】にレベルアップします。
――スキル【回復魔法I】を獲得しました。
――スキル【防御魔法I】を獲得しました。
――スキル【パーティ編成】を獲得しました。
スキル【鑑定XⅡ】で、自分のステータスを確認する。
【名前】佐藤和也
【レベル】58
【HP】A
【MP】B
【STR】B
【DEX】B
【CON】A
【WIS】S
【INT】B
職業
【剣士I】
スキル
【鑑定XⅡ】【アイテムボックスXⅢ】【経験値上昇Ⅸ】【ステータス補正Ⅹ】【魔法防御力Ⅸ】【体力補正Ⅸ】【魔力補正Ⅸ】【回復補正Ⅻ】【視力補正Ⅷ】【攻撃力補正Ⅸ】【魔法攻撃力補正Ⅸ】【火魔法I】【水魔法Ⅴ】【氷魔法I】【風魔法I】【土魔法Ⅱ】【聖魔法I】【闇魔法I】【光魔法I】【雷魔法I】【回復魔法I】【水魔法耐性Ⅶ】【防御魔法Ⅰ】【パーティ編成】
どうやら無事にスキルを覚えることが出来たようだ。
それにしても魔法が使えるようになったとスキルにはあるが、実際に魔法名とかって表示されないのは仕様なのか?
それと少し気になったんだが……。
「浩二」
「どうした? 兄貴」
「俺さ、思ったんだけど」
「何だ?」
「道の駅に回復ポーション売ってるだろ?」
「売ってるな。なんかアホほど高いけど……」
「そんなにしたか?」
以前は、数万円だった気が。
「ダンジョンに潜るやつが増えてきて、それで価格が高騰してる」
「ほー」
「一番低級なポーションで100万円らしい」
「高いな」
「だよな」
「――で、俺さ思ったんだけど、アイテムボックスからポーションを取り出して使ったら回復魔法とか覚えられるのでは? と思ったんだけどどう思う?」
「それはないんじゃないか? そんなことが本当にあったら、今頃、回復魔法を気軽に使える仕様になっていたと思うし、ポーションの価格も高騰してないよな」
「たしかに……」
そんなに上手くはいかないか。
「それより兄貴」
「何だ?」
「やっぱスキルを覚えておかないと、それに応じた魔法は一切発動しないようだ」
「つまり、回復魔法を使おうとしても回復魔法スキルがないと魔法を使った時の妄想をどんなに膨らませても発動しないってことか?」
「そうなる」
「それは面倒だな」
つまり回復魔法はレアスキルってことか。
そういえば、冒険者掲示板にも回復魔法を覚えたって書き込みは一切なかったよな。
もっと最前線に行けば隠している冒険者もいるかもしれないが。