Side 亜衣 ありがとう
やっとの思いで家に辿り着いた私を、
芽衣がリビングで迎えてくれた。
「おかえり!どうだった!?」
私はリビングのソファーに倒れ込む。
「なんだか草臥れたサラリーマン見たいだね」
芽衣が随分と楽しそうに言う。
私の表情から、上手くいった事を察したのだろう。
まぁ、上手くいかなくても芽衣は笑うのだろうけど。
そう言う約束だったからな。
夕食を終え、お風呂に入り、
私は芽衣に今日あった事を伝える。
芽衣は終始予想通り、楽しそうに笑いながら聞いていた。
そして、満足そうに言った。
「亜衣はもう、大丈夫だよね♪私の役割はもう終わり・・・。
麻衣お姉ちゃんの最後の想い。私には全部はわからなかったけど、
今度こそ、ちゃんと受け入れてあげてね」
まるで未来でも、見てきたかの様な言葉だ。
明日の夕方には、麻衣からの最後のメッセージが届く。
芽衣は、その事を言っているのだろう・・・。
芽衣は・・・なにか知っているのか?
・・・
そこで、強い眠気に襲われる。
芽衣はにっこりと笑い、目に涙を浮かべて、
少し首を傾げたかと思うと、
「楽しかったよ。ありがとう♪」
なんだよそれ?まるでお別れみたいじゃないか・・・。
『どう言う事なのか、説明してくれ!』
それは言葉にはならなかった。
強烈な眠気が意識を奪って行く・・・。
私は気付けば眠っていた。
・・・・・
次の日の朝、また世界は少し変わった。
戸惑いながらも、私は真実を探す。
深い霧の中を、当てもなく歩く様に・・・。
そして麻衣の、最後のメールが届いた。




