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第36話:修羅の楔

引き続きネルスタシア視点です。



 わたしが展開したグランド・ストリームの効果を受けてディアミスは体勢を整え、ジーラギガスから距離をとった。ジーラギガスが自身に発動させたメタリアライズの魔法によって、ジーラギガスの肉体は強力な鉄の属性により圧倒的な防御性能と攻撃性能を持っている。


 わたしがディアミスをジーラギガスの凶爪から守る際、剣で弾いたがこれはそう何度もできない。実際すでに刃こぼれをしていて、受け流す形でなければ剣はすぐに使い物にならなくなるだろう。グランド・ストリーム、グラノウスの加護によっていくらかはマシになっているが、無機物を治す力はないために限界がある。


 こうなると重要となってくるのがいかに敵に攻撃の猶予を与えないように立ち回るかだ。ディアミスもデュランダルもそれは理解しているようで、ジーラギガスの意識の隙を伺っている。だが、その隙はまるでやってくる気配がない。


 ジーラギガスは人ではない、人、生物であるならば警戒のために神経を張り巡らせれば疲労しいつかは隙を見せるものだが、ジーラギガスは精神生命体であるせいか、依代とした肉の体の感覚器官を使用せずに警戒が可能なようだった。


 わたしとディアミスで同時に仕掛ける振り、フェイントを仕掛けてみても、ジーラギガスはその全ての動きを精確に把握していた。死角を探るように陣形を模索していくが、やはり死角は存在しない。ジーラギガスはやはり己の周囲のすべての空間を把握しているようだった。


 目視や魔力を飛ばすことで行う魔力探知とは明らかに次元の違う空間把握能力をジーラギガスは持っていた。しかし、それは死角がないというだけで、対応力が完全無欠であることを保証するものではない。油断があったろうにしてもわたしやディアミスがジーラギガスに傷をつけたのは事実だからだ。


 少なくとも戦闘においてのスピードでは特にジーラギガスがアドバンテージを握っているわけではない。これはつまり、こちら側から仕掛けることで揺さぶりをかけ、相手の隙を”生み出す”のが有効ということだ。


「──はぁ!!」


 最初にわたしがジーラギガスへと仕掛ける。剣による刺突、ジーラギガスへと突進する。それにジーラギガスが対応しようとするのを確認した瞬間にわたしは突進の勢いと方向を転換させる。上へと飛び上がり孤を描くようにして技を刺突から、空中からの振り下ろし、斬撃へと変化させる。体の捻りをいれた回転を加えた強力な一撃であり、フェイクではない。


 急激な技の変化、上方からの攻撃に対応するため、ジーラギガスはやはり衝撃を受け止めるため、足を地に固定、体勢を崩さないことを優先した。ジーラギガスは回避の選択肢を選ばなかった。したくてもできなかったというのが正しいか。


 三対一、数的不利を抱えたジーラギガスはわたしの攻撃に合わせて動くディアミスとデュランダルの動きにも同時に対応しなければならない。ジーラギガスは回避運動をディアミス達に妨害され、軽減なしの大打撃を受けることを嫌った。


 無論、そういった思考があるのはわたしやジーラギガスだけでなく、ディアミスも同じ。ディアミスは上方から攻めるわたしとは反対に、下から攻めた。地面スレスレ、まるで地を這うかのような超低姿勢でジーラギガスへと向かう。その体の周囲には、先程まで大量にあった霧氷はない。ディアミスはスレーズゲルミルを解除していた。


 そしてスレーズゲルミルの霧氷の代わりに振動する水の刃を腕から展開していた。近距離攻撃魔法、ディアミスの姉であるディレーナの得意とした魔法をアレンジしたものだった。ディアミスとディレーナは不仲であったし、近距離攻撃魔法に拘る姉のことをディアミスは馬鹿にしていた節があった。


 だが、その近距離攻撃魔法は、ディレーナの魔法をただ模範したものではなかった。ディアミスのオリジナルへと昇華された技。見るだけで分かる。ディアミスはディレーナの魔法を認めていたのだ、きっと、誰よりも。


 そして、デュランダルもまた土と水の魔法を駆使し、冷えた泥を出現させ、ジーラギガスにまとわりつかせた。威力は大したものではないが、わたしとディアミスをサポートする役割に徹していた。体温を奪い、さらに物理的に行動を阻害する魔法。


 三人の攻撃はほぼ同時に最大威力を発揮する。


 ──わたしは目を疑った。ジーラギガスは泥によってまともに動けない状態の中で、その首元を狙ったわたしの剣を、ずらすようにして受け流したのだ。鉄の鱗と剣が擦れ、不快な音と火花を散らす。そうして剣の威力が下がった瞬間、首の鱗を勢いよく逆立て、剣を弾いた。


 それだけではない、ジーラギガスは下方よりジーラギガスの下半身を攻撃するディアミスの攻撃をも防いだ。巨大なジーラギガスの尾は変幻自在の銛のように鋭く刺突を行い、ディアミスは攻撃を中断、回避運動を余儀なくされた。


 デュランダルの冷えた泥による妨害は間違いなく効果を発揮していた。しかし、それでもジーラギガスはこちらの渾身の一撃を掠り傷程度で抑えてしまった。


「──化け物がっ……!!」


『違う、違う。今この瞬間、死んでいない貴様らが化け物なのだ。精々15程度しか生きておらぬ、研鑽の足りぬ段階で、ワシに殺されぬ貴様らこそ異常。故に今ここで、必ず殺すと決めた。後顧の憂いを断つ』


「──なっ!?」


 ジーラギガスは言葉を発しながら、巨体からは想像もつかないほどスムーズに、ぬるりと動いた。まるで移動すべてがフェイントと攻撃への起点へと繋がるような動き。そうして、それがフェイントであるとわたしとディアミスが認識したであろう瞬間、ジーラギガスは意識を、タイミングをずらし、両の手でわたしを、尾でディアミスを切り裂いた。


 避けられない速度ではなかったはず、今まで何度か避けた攻撃と速度は変わらない。だが、ジーラギガスは圧倒的な技量を持っていた。この化け物は技を使うのだ。実戦で、きっと何十年、何百年という月日で培われた技。精神生命体だからなのか? だから相手の意識の隙もつけるのか? わからない……わからない……


 わたしは体を間違いなく引き裂かれた、だがその実感がない。ジーラギガスは今もわたしの眼前で動き続けているというのに、わたしを死へ到達させるべく、さらなる攻撃を仕掛け、ついにはわたしの胴を腕で貫いたというのに。まるで現実感がなかった。


 わたしは……どこかで驕りがあったのか? 相手が大悪魔であろうと、勝負になると思っていた、それ自体が間違いだったのか? いや、いや、それは間違っていなかったはずだ。ジーラギガス自身も言っていた。ディアミスはジーラギガスを殺しかけたと。


 ……それがなんだと言うのだ。事実として、現実としてあるのは、一方的な蹂躙ではないか。今、目の前にいるジーラギガスはわたし達よりも強いのだ。そして、この化け物を殺さねばなんの意味もないのだ。


 今まで、ずっと……死にものぐるいで戦ってきた日々も、悲願のために散っていた命も……わたしの願いも……すべて無駄に、無に帰す。


 もう、無理かもしれない。勝つのは無理かもしれない。何にせよ全力を尽くした。わたしもディアミスも、できることはすべてやっていた。数百年の実力差を今この瞬間に埋める方法などあるものか……あったとして、あったとしても、そんなことを思いつく余裕などない。もう死ぬのだから……


 死の実感が迫る。体の力が抜けていく、思う通りに動かなくなっていく、体が冷えていく。冷静に己の状態を把握してしまった瞬間、痛みがわたしを襲い始めた。


「──ぐぁああああ!!??」


 ジーラギガスがわたしの胴に右腕を刺したままわたしを持ち上げた。もう片方の左手でわたしの首を断ち切ろうとしている。持ち上げられたことによって見えたものがある。ディアミスはジーラギガスの尾によって何度も刺し貫かれていたのだ。地へと這いつくばり、意識があるだけの肉塊となっていた。ディアミスの腕は、痙攣しながらもジーラギガスへと伸ばされていた。そしてその眼は、憤怒を込めてジーラギガスを睨んでいた。


 ディアミスはわたしよりも死に近い、だが闘志をまるで失っていなかった。ディアミスも、ジーラギガスとの実力差などわかっているはずだ。わたしよりも賢いなら尚更わかっているはず。だが、まだやるつもりなんだ……この子は……


 ただの意地。


 ディアミスと目が合う。勝てないから、無理だから、それで諦めるの? ディアミスにそう言われている気がした。そうだ、わたし達はずっと、一緒の理由で戦ってきたんだ。


 ここで負ければムーダイルは死ぬ。そんなこと、許せるわけないよな、ディアミス。わたしは自分のすべてなんて賭けちゃいなかった。覚悟がまだ足りなかった。


 ここなんだ。ここで、わたしの命のすべて使い潰すんだ。そうしてムーダイルが生きる未来を守る。ここでわたしが死んだとしても、それで構わない。


『──やめろネルスタシア!! 修羅になんかなるんじゃねぇ!!』


「願いは一つ……わたしのすべてが願うものは一つ……今この場所で、悪魔の王を殺すこと」


 覚悟を決めた瞬間、わたしから痛みが消えた。願い以外の心が、思考が存在しない。グラノウスの発した言葉が理解できない。母が死するあの時に見た黄金の光がわたしを包み込んだ。光はわたしと混ざり合い、わたしは黄金の光、魔力そのものになった。


 今ならわかる。グラノウスの力をどう使えばこの化け物に勝てるのかが。黄金の宝剣の力を浸透させる。わたしの体に光を混ぜ込んだようにして。


 黄金の宝剣の力、グランド・ストリームはその性質を強化し、ディアミスを立ち上がらせた。無数に空いた大穴を光が塞いで、徐々に元の体へと再生していく。


 そして、光は近衛兵、兵士達を通り抜けていく。だた一人の生き残りと無数の死体。光が通り過ぎた後、彼らもまた立ち上がった。


 わたしとグラノウスの魔力によってフォスーラの腕輪の支配を強引に破壊したのだ。支配しようとする魔力、機構を魔力によって塗りつぶした。近衛兵達は一度死んだことで腕輪とのリンクが弱まっていた。だからこそ彼らの自由意志を取り戻すことが可能となった。


 共にジーラギガスを斃すために武器を取る。彼らが音を発しているが、今のわたしには理解ができない。それがどんな意味を持つか分からない。ただ一つのことがわかってさえいればよかった。この者たちは目的を果たすための同志なのだ。


 ジーラギガス以外のすべての存在がジーラギガスへと挑む。実力差など考えるべくもない。仲間が引き裂かれ、刺し貫かれるとしても止まらない。フルブラッドによって施された調整によって、肉体の限界を超えた一撃を、近衛兵は放つことができる。


 わたしとディアミスには届くことがなかったからこそ、その威力を発揮することはなかった。しかし、届きさえすれば話が違う。近衛兵は一撃をジーラギガスへと与え、反動で筋を破裂させ、ジーラギガスの鉄の鱗を一枚、一枚と剥いでいった。


 防ぐことは敵わない。今ここにいる兵達は、宝剣とわたしの力によって強化されているから。反動で傷ついても、裂かれ、貫かれても、わたしが再生させるから。


 そうしてついにジーラギガスは出血した。鱗が剥がれ、皮が剥がれ、肉が切れた。


『無駄だ!! ワシにも小娘によって付与された無限の回復があるのだからな!!』


 実際、ジーラギガスの傷はすぐに再生した。


 そうだったな。ディアミスの策が失敗して、やつは魔力を消費することなく永遠に回復する恩恵を受けていたんだった。だがそれを解除する術はない、そしてそれを乗り越える術はすでに見つけている。


 わたしは他の近衛兵達と同じようにジーラギガスを斬りつける。肉体の限界を超えて放つ。反動によって肉体が破壊される。しかし光の混ざったわたしの体はすぐに再生する。破壊される前よりも強く、頑丈になって。


 ジーラギガスは言っていた。


 ”精々15程度しか生きておらぬ、研鑽の足りぬ段階で、ワシに殺されぬ貴様らこそ異常。故に今ここで、必ず殺すと決めた”


 それはつまり、研鑽があれば、技が、肉体が高みへと至れば、このジーラギガスを殺すに至るということ。だから今ここで研鑽を積む……技も、肉体もだ。


 同志達と共にジーラギガスを斬る。斬って斬って斬り続ける。他の者よりもわたしが斬った傷の方がより鋭い、しかし特に意味はない。すぐに再生するからだ。


 しかし、ジーラギガスを斬っても反動でわたしの体が”壊れなくなった”頃。


 ──最早わたし以外の誰もジーラギガスを斬ることはなくなった。誰もわたしの動きに追従できない。攻撃に他の者が参加する隙間が存在しないからだ。


 ジーラギガスもわたしを捉えられない。わたしから見ればすでにジーラギガスは完全に無防備だった。


「──死ねええええええええええええええええええ!!!!!!」


 ジーラギガスはわたしの振り下ろした単純な一撃を防御することも回避することもできなかった。完全な直撃だった。そしてわたしは完全に直撃することを知っていた。もうすでに何度も経験したことだ。


 だからこそ、終わりが見えたのだ。わたしの纏う黄金の光の魔力と、黄金の宝剣、グラノウスの力のすべてをその一撃に注ぎ込んだ。重撃、全ての力が一点に集中し、対象を内部から食い荒らすように破壊する。


 ジーラギガスはわたしの重撃を受けた瞬間、破裂し、飛沫が飛び散り、飛沫すら消えた。そしてジーラギガスの魂も、グラノウスの魔力によって完全消滅した。そこにジーラギガスであった痕跡はない。ただの純粋な鉄と闇の魔力、かつてジーラギガスであった記憶のない、ただの魔力だけが残った。


 ジーラギガスは完全に消滅した。願いは果たされたのだ。もう、思い残すことは何もない、わたしにはそれ以外何もないからだ。ただジーラギガスを、ハムドールを殺すために生きた存在だから。


『無茶な使い方しやがる……宝剣、壊れちまったか。なぁネルスタシア思い出せ。お前がここまでやったのはお前の父親と、悪魔を殺したいからじゃないだろ?』


「ネルちゃん!! そうだよ!! 戻ってきてよ!! 嫌だよ!! ネルちゃんが人でなくなっちゃったら私、お兄ちゃんになんて言えばいいの!? ネルちゃんがお兄ちゃんのことを忘れられるわけないでしょ? ねぇ!! お願い!!」


『修羅なんてつまらないものになるんじゃねぇよ。まだ執着があんだろ? 不純で、複雑なこの肉の世界に、お前の愛するやつがいるんだろ!? だったら戻ってこいよ! ネルスタシア!! 本当はムーダイルを守るだけで満足できないんだろ!? 隣にお前がいて、一緒に幸せになりてぇんだろ!? 不純で上等じゃねぇか!! 欲張れよ!! オレはこんな終わり……ぜってぇ認めねぇぞ!!』



 ──全く。



「うるさいな。誰が不純だ。わたしの愛は純粋なものだ」


「ネルちゃん!! よ、よかった……!! あ、ああ、ああああああああああ」


『よがっだああああああああああああああ!!』


「ふたりとも泣くなよ。体に響く……一体何があった。ジーラギガスを……ハムドールを殺したことは憶えているが、それ以外が記憶にない」


『お前は修羅になりかけてたんだよ。修羅っつーのは生物の魂が純粋な一つの目的のみに収束して概念化、まぁ言っちまえば精霊化してしまうことだぜ。つまりお前はネルスタシアじゃなく、ただジーラギガスを殺すという概念そのものになりかけてたんだよ。


 そんで、お前はジーラギガスを殺すという目的を果たしてしまったからな。ジーラギガスを殺すという概念も対象が消えれば存在できなくなる。だからお前は……消滅しかけてたのさ。ほんと、マジでやばかったんだぞ!? 本当に体が半透明にまでなっちまってな』


「なっ、修羅化だと? 単なる怪しい伝承だと思っていたが……それをわたしが? しかし修羅から人へ戻ることなど可能なのか? いや現にそうなっているわけだが……」


『いや完全に修羅化してたら人に戻るのは無理だ。お前の修羅化は不完全だったから戻れた。ようは元が不純だったから戻って来れたのさ。お前がムーダイルの隣にいなくても、自分が死んでも満足できるなら完全に修羅となってたろうよ。まぁそもそも普通は不完全でも修羅化なんて起こらねぇもんなんだがな。


 実際、そこのディアミスは修羅化してねぇだろ? こいつはお前と違って、多分自分が死んでもムーダイルが生きてりゃ満足だったろうし、思いの強さだってお前に負けていねぇだろうが、修羅化はしてねぇ。おそらくだが精霊でも最上位、神霊であるオレの力の影響があってこそだろう。修羅は本質的には精霊と同じだからな』


「はは、不純だから戻ってこれたんだね! よかったねネルちゃん? 不純でさ。わたしが修羅になったら純粋過ぎて戻って来れなかったらしいよ?」


「おい調子に乗るなよ!? お前がわたしのためにビービー泣いてたのはしっかり憶えてるんだぞ?」


 わたしがそうツッコミを入れるとディアミスは恥ずかしそうに頬を掻いていた。まぁ、生意気な方がこいつらしいか。


「あれ? 宝剣が……」


 ディアミスがいつもの調子に戻ったのを見て、わたしも落ち着きを取り戻した。そして握っていたはずの黄金の宝剣がなくなっているのに気づいた。


「ネルちゃんがジーラギガスを殺す時に思いっきり宝剣で叩いた時に、宝剣も粉々に砕け散っちゃったんだよ」


『まぁ壊れちまったもんはしょうがねぇよ。オレもこの場に残る力の残滓が消えれば、繋がりが消える。まぁお別れだな。ネルスタシアよ、いつかオレに会いにこいよ。そしたら黄金の宝剣を作ってまたオレと契約すりゃいい』


「わかった約束だ。いつかまた会おう。その時はわたしもババアになっているかもしれんがな。アステルギア王国は復興で忙しくなるから」


 グラノウスと約束を交わしたちょうどその頃、最終闘神闘技場は解除され、元の空間へと戻された。グラノウスは消え、闘技場内部にいたデュランダルや近衛兵、兵士達はわたしにひざまずいた。


「聞けアステルギアの民よ!! この国を暗黒へと堕した逆賊、ハムドールはわたし、ネルスタシア・アイラ・ダン・アステルギアが打倒した!! この時より新たなる時代、再生と進歩の時代が幕を上げる!! 長く苦しい時代は終わったんだ!!」


 わたしの勝利宣言に王都は沸いた。安堵の涙と、感謝の言葉で溢れていた。わたし達は成し遂げたのだ。再出発のチャンスを勝ち取ることに成功したんだ。


 そして、ハムドールを斃した影響でフォスーラの腕輪によって操られていた兵士達が正気に戻った結果、アステルギアはそれまでが嘘かのように正常化へと向かっていった。




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