第六話 恐怖教師
謝罪です。長い間更新できず、すいませんでした。これからまた更新できるようになると思います。本当に申し訳ございませんでしたm(_ _)m
「ぐわあ……」
逃げる。とりあえず逃げるしかない。あのヤンキー君の正体なんて知らないが、長身だし、あんな不良感丸出しな人、同じ学年にいた覚えがない。というかまず、古一は一年生だ。これより下の学年はない。それだけでもう、立ち向かうのは無謀だ。逃げる。
しかし、古一がトイレのドアをゆっくり開けるとそこにいたのは奴だ。ミス・寂しがり。山田である。
「あー新井君。どしたの、なんか顔が少し焦ってるような」
なんとなく歩いていただけのように見せかけて、多分トイレの前をウロウロしていたのではないだろうか? いや今はそんなことどうでもいい。急いでるんだ、と言い残し、古一は教室へと走って行った。
教室。とりあえず教室にいれば、奴は来ないはずだ。トイレと距離があったので、少し息を切らして窓を見た。もうあの不良はいない。少し緊張しながら、少しの間外を眺めていると、後ろからゆっくり声がした。
「おい小僧」
あらビックリ。背筋が凍った。振り返ると、いたのはあの男だ。古一君大ショック! このまま背筋が凍りついて死にたい、と一瞬思ってしまった。
「え、ど、どちらさまですか」
苦し紛れの嘘。終わった。ここで正直に言って話し合い……、ということはできなかったのだろうか。嘘をついた時点で、バレたら殴られる。決定。残念でした。
「俺は二年特別支援学級の増田健蔵です。新井古一君いますか」
あらまあ礼儀正しいことで、と関心したくなった。でもしない。ていうかもはや、ツッコミたくない。自分のことを忘れているのは、馬鹿っぽいからいいとする。それで何故自分の名前を知っているのか。ああ、もしかしてエスパー? と、心の中でギャグを言って落ち着こうと試みたが、失敗。
「新井君はその人ですよぉ」
でた。山田。後ろから増田の背中を叩き、古一を指差す。増田は、ですよね、と言って、古一に怒鳴りかかった。
「おい小僧、お前のせいで俺は大恥かいたぞ! どうしてくれるんだ」
ごめんなさい、ごめんなさいととりあえず謝る古一。それを横から見ていて、山田がまた口を出す。
「新井君が何かしたんですか?」
普通の声で聞かれ、増田も冷静になり、言った。
「こいつが教師と結託して俺を騙し、世間の目と、煙草屋の機嫌を最悪にしました」
「え? もしかして本当にやったんですか? ただ間違いに気づいたとかじゃなく、やって初めて気づいたんですか?」
「そうとも、どうしてくれるコルァ」
「ていうか世間の目って、どうしてですか?」
「女装して町歩いたらそうなるだろ」
この人は本当に馬鹿なんだな。と、納得した。とりあえず、自分に否がないと主張したら、あっさり帰ってくれた。簡単すぎておかしいと思いつつも、とりあえずはホッと胸をなでおろした。
そこに、保険教師がきた。
「あれ? ねえ、ここに増田君来なかった?」
と聞かれ、きましたと答える。
「うふふふ。頑張ってね」
と言われた。恐怖を感じた。