将来への不安と葛藤
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どうしてこうなった……
高校まではもっとまっすぐに生きていた。
やりたいことに対して素直だった。
だが、大学に入ってからはそうではなくなった。
やりたいことがわからないと言い出している。
昔だったらゲームがしたいと即答していただろう。
だが、今の俺にそんなことはできない。
なぜなら、将来が不安だからだ。
ゲームをしても、ほかの趣味に走っても、俺が俺へと囁きかけるのだ。 そんなことをしていていいのか、と。
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俺は昔から、お金や地位や名誉といったものに興味はない。
俺はただ、今を楽しみたいと思っていた。 並の会社に勤め、並の忙しさ、並の給料の中で、結婚し、子供を授かり、小さなことに一喜一憂する。 そして、その瞬間瞬間を精一杯楽しむ。
そんな人生に憧れた。
だから俺はそんな人生を体現するように今まで生きてきた。
だが、その歯車が狂い始めたきっかけは、大学だ。
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俺は上位国立大学に入った。
別に特別なことをしたわけではないし、特別入りたかったわけでもない。
だが、入った。 レベルの高い大学の入っても損はないと思ったからだ。
そして、入って気づいた。
この大学は、やる気さえあれば大手中央研究所研究員にだってパイロットにだって国家公務員にだって一流商社マンにだってなんだってなれるということに。
そこから、並の会社に対する俺の基準が変わった。
同じ公立中学高校に通っていた子達の中での”並”から、通っている大学の中での”並”へと。
中学高校は何もしなくてもみんなが下にいた。
何もしなくても並以上だった。
だが今回は違う。 俺が下だ。
勉強の経験とやる気において、完全に負けている。
このままでは俺は”並”になれない。
そして、俺の心の中に将来への不安が現れた。
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俺はやりたいことをやりたいようにできなくなった。
本当は自分のやりたいことなどわかっているにもかかわらず、ないふりをし、無理やり将来とやりたいことをこじつけて考えるようになった。
結果、やりたいことを見失ってしまった。
器用に生きることのできる人ならこうはならないだろう。
だが、俺はその時やりたいと思ったことを、もういいやと思うまでやり続ける、すなわち一つことしかできない不器用な人間だ。
勉強を本気ですることも考えた。
だが、俺が勉強して得たいものはただの目先の安心であって、本当に大学での”並”の会社に入りたいかと聞かれると、俺は答えることができないのだ。
なぜなら俺は中学高校時代の”並”で十分だと思ってきたからだ。
頭では十分だと思いながら、心の奥底では本当にそれでいいのかと思っている。
故に答えることができない。
バイトをしようとも思った。
だが、目先の安心だけがほしい俺にとって、バイトはその条件を満たさなかった。
それ以前に、勉強やバイトをするかどうか考えている時点で俺は間違えているのだ。(勉強やバイトを一切しないわけではないが)
なぜならやりたいこととは、見つけ出して無理やりやろうとするようなものではなく、やりたいと思ったから何となくやってみるようなものだからだ。
だが、それをすると俺は将来への不安という檻に閉じ込められてしまう。
ならば俺はどうしたらいいのだろうか。
そして、あなたなら、どうする?
ここまで読んでくださりありがとうございました。