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教会制圧戦

教会までの道のほとんどは、聖堂教会の人間によって制圧されていた。


王都の人々は家の中にいることを強制され、外に出ている人間と言えば教会の人間のみだった。


屋上を伝い飛び、下水を走り抜け、闇に沈んで姿を隠し、見つかることなく警戒線を突破し、目標の教会の近くに到着した。


空に目をやると、闇の中をアンビエントがワイヤーを利用して飛ぶのが見えた。


「こちらアサヒ、目標付近に到着。攻撃準備完了」


モゴモゴと口の中でしゃべると、頭の中にエリアの声が響いてきた。


『エリア了解。アサヒ、タナトスが攻撃位置に到着。調整時刻まで残り1分……アンビエント、攻撃位置に到着。キッド、攻撃位置に到着』


全員が攻撃位置についたことを知り、私は腰からゆっくりと剣を抜く。


建物の陰に隠れながら、私は教会のほうを盗み見た。


教会の入口には聖堂騎士が1部隊ぶん詰めている。


教会内部にもそれなりの人数がいるようで、ここまでガヤガヤとやかましい音が聞こえてきた。


タナトス隊長の担当地区より、こっちのほうがキツイ気がするのは気のせいだろうか。


聖堂騎士は基地への攻撃の準備真っ最中らしい。


窓から、剣の手入れや、弓の弦を張り直しているものの姿が見えた。


『カウントダウン。10,9,8,7,6,5,4,3,2,1』


全身に魔力を循環させ、一気に爆発させる。


魔力ブーストにより一気にトップスピードに乗り、剣に魔力を纏わせた私は入口の聖堂騎士の4人めがけて剣を振る。


『ゼロッ!』


剣から飛び出した魔力による光波が騎士の鎧を砕き、そのまま全身の骨を砕き割る。


魔力ブーストを弱めることなく、そのまま光波の2発目を教会の入り口に向けて放つ。


「なんだッ!!」


「敵襲ッ!魔法使いだ!!」


私を見つけた騎士がすぐに叫んで周りの仲間たちに私の存在を知らせるが、扉を突き破り勢い余って飛んで行った光波がその2人を同時に切り裂いた。


私は吹き飛んだドアの後を追うようにして教会の内部に飛び込んだ。


そこで再び全身に魔力を循環させ、


「ラァッ!!」


そのまま一気に爆発させた。


私を中心にして起こった爆発は教会の中すべてを巻き込むほどのものとなり、とっさに防御魔法を使うことができたいくらかの騎士以外は全員吹き飛んだ。


「し、死神だ!」


私の正体に気付いた1人の騎士が叫び、生き残った騎士の一部は完全に心が折れた。


悲鳴をあげて教会から逃げ出していく。


しかし残りの騎士たちは私が死神部隊だと知ると雄叫びをあげて、こちらに突っ込んできた。


魔力ブーストを発動し、突っ込んできた騎士の横をすり抜けると同時に斬り付け、鎧ごと体を叩き切った。


胸のあたりで上下に2分割されたその騎士の身体を、思いっきり蹴り飛ばして、こちらに迫ってくる騎士にぶつけてやる。


左からの剣戟をつま先で蹴り飛ばし、そのまま反動を利用して相手の頭の位置まで飛び上がると、魔力ブーストをかけた後ろ回し蹴りで頭を叩き潰す。


落下しながら剣に魔力を集め、光波を飛ばしてもう1人を始末する。


着地と同時に剣を構えなおす。


教会の中に残っている騎士はあと40人ほどだった。


私から離れたところに立っている騎士が、こちらに魔法をかけようと詠唱しているのが見えた。


他の騎士は詠唱中の騎士を守ろうと、私に向かって突っ込んでくる。


騎士の配置を頭に叩き込み、すぐに行動を開始した。


魔力ブーストをかけ飛び上がると、そのまま天井を突っ走って一気に魔法騎士のところに到達する。



「フッ!」


天井を蹴り、垂直に落ちながら剣を振り切り、魔法騎士を真っ二つに両断する。


さらに突き刺した剣から魔力を一気に流し込み、騎士が構築していた魔法術式を乗っ取り暴発させた。


「「「「「ッ!!??」」」」」


騎士たちが驚きの声を上げる間もなく、一気に魔法光に呑み込まれた。

隣に姫様がいないぶん、アサヒは本気で攻撃をすることができます。

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