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浜中紗夜子の章_4-1

 もう四日目になったんだな、なんてことを思いながら、俺は窓の外を眺めていた。


 相変わらず、風車が回って風の音がする。


 ここで三日過ごしてみての感想としては……堕落しかけている自分が恐ろしい。


 仲良くなった生徒はと言えば、理科室に住み着く謎なヤツ、紗夜子くらいのものだ。


「たった四日って、気がしねえなぁ……」


 もう紗夜子と、随分長く一緒に居るイメージがある。


 強烈に。


「今日も、行くかな……」


 学校は授業が無いのだが、俺は毎日通うと紗夜子と約束してしまった。


「紗夜子をひきこもり生活から救出するために」


 ユニットバスのバスルームを後にした俺は、制服に袖を通した。


 いつか健康的な「おはようございます」を言わせてやりたい。


 名付けて……おはようございます計画……だ!





 朝食を摂らず、紗夜子の料理をアテにしつつ学校へ向かった。


 空を見ると、風に整形された雲たちがいくつも浮いていて、それも綺麗だ、とか思った。


 さて、通学路を歩いていると、笠原商店の前に来た。


 店はもう開いていた。


 たしか、この店はクラスメイトの店なんだよな。


 みどり……とかいう名前だったっけ。


 教室には行ってないから大して仲良くないけども……。


 まぁ、朝の天気予報によれば午後から雨が降るらしいからな。


 ここで傘を買っておくのも良いかもしれん。風が強いと傘の意味は無いかもしれんが、たとえそうだとしても傘を持ってると雨に勝てる気がして安心するし。


 寄っていくことにしよう。


 というわけで店に入り、プラスチックで出来たゴキブリ「ピージー」と傘を購入した。クラスメイトの女子は居なかった。


 俺が店を出た時、急に雨が降ってきた。


 やっぱり笠原商店に寄って正解だったぜ。




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