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はじまり、はじまり。

作者処女作です。

評価、感想書いてくださいましたら、泣いて喜びます。


‐‐夢を見ていた。

場所は多分学校の廊下。

そんで音楽室の前。だってそう書いてるし。


自慢じゃないが、俺‐‐久遠くおん 真司しんじは、

楽器なるものに触れたことはあっても、欠片も弾けない。

音楽室なんて、小、中学校の授業で入ることはあっても、

自分の個人的な理由で入ったことは一度もなかった。

成績なんて万年3だし、音楽自体も嫌いじゃないが……特別好きって訳でもない。



と、そんな自己分析をしてみたところで、

居る場所がゲーセンに変わるはずもなく。

仕方なしに俺は、音楽室のドアに手をかけた。


さっき気付いたが、ずっとピアノ?オルガン?の音が鳴っている。

素人の俺からしても、それが半端なく上手いのは分かる。

なんとなく音を立てたらいけない気がして、そっとドアを引く。



そっとドアを引くと、そこにはこっちに背を向ける形で座り、

音楽を奏でている女の姿が。

綺麗な金髪が肩にかかっている。すんげぇサラサラしてそうなんすけど。

ちなみに俺は真っ黒です。この上なく黒髪です。

でもまぁ、よく綺麗とは言われる。全然嬉しくないが。



そう冷静に女の髪の毛の分析をしていると、

ちょうど音楽が終わったようだ。

思わず拍手をしてしまう。

拍手の音にびくぅっ!!と肩を揺らした女は数秒の後に、

ゆっくりとこちらを振り返った。


その女の顔は‐‐




ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


良いところで、こないだ通販で買った

『心地よい目覚め!!馬鹿でも起きる目覚まし時計ver.2』

を見やった。


「なんでこのタイミングで鳴るかなぁ……空気読めよ目覚まし……」


八つ当たり気味に時計に毒づくと、

未だにバカみたいに鳴り響いているクソ時計を止めた。


ふぁーぁ……良く寝た……。今何時だ?


時計に目をやると、八時十分。

……………………………………………………は?

おーけーおーけー、落ち着こう。

大きく深呼吸。ひっひっふー、ひっひっふー……

よし、叫ぶか。


「遅刻だぁぁぁぁああぁぁぁああぁぁぁぁあぁぁぁああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


学校のHRは八時半スタート。

そして俺の家から学校まではチャリで三十分。

そして今日が高校二日目。

……死んだな。



最後の悪あがきとして、五秒で着替えて急いで家を飛び出す。

体感的にはF1レーサーも真っ青なチャリのスピードで学校を目指す。


「がぁぁぁあああぁぁぁぁあぁぁぁ!!!!!!」


なんか叫んだ方が速い気がするので朝っぱらから近所迷惑行為を敢行中。

あ、佐藤のおばさんおはよーございまーす。




荷物担いだおばあちゃん担いで全力疾走し、

カツアゲしてた世紀末の髪型した高校生をチャリで轢いて引きずり回して、


「ぜはーー……ぜはー……やっっっと着いた……」


やっと着きました静蘭高校。

めちゃくちゃ疲れた……。

汗だくで教室にたどり着き、席に着いて力尽きる俺に、

金髪にしてピアスを開けた、いわゆるチャラ男が話しかけてきた。


「えらく急いで来たなぁ真司ー。夜遅くまで女とお楽しみだったんですかー?」


見た目ヤンキーのこいつは相宮あいみや 蓮司れんじ

俺と中学が一緒で高校も同じ、腐れ縁だ。

ちなみにこいつ、中学のときは全く目立たなかった。

いわゆる高校でびゅーというやつだ。


「いや、男とだ」


「嘘だろ!?!?!?!?!?!?!?!?」


「うん」


「……喧嘩売ってんだろ?」


「今気付いたのか?」


「た、タイマンはれゴルァ!?」


「いいけど?」


「すんません勘弁してください調子乗りました」


ちなみに口癖は『タイマンはれ』。

でもヘタレだからすぐ謝ります。



蓮司とバカみたいな話をしていると、

チャイムが鳴って厳つい教師が入ってきた。

ヤクザと言った方がしっくりきそうだ。


なにかヤクザ顔が言ってるけど俺には関係なく。

カバンの中からmy枕を取り出し、意識を手放した‐‐



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