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山の食欲
山岳部合宿。
蒼と親友3人、他部員数名で低山へ。
紫ジャージにリュック、頭にワカメ。
森山が地図を広げる。
「ルートはこれで大丈夫ですね。」
「てやんでぇ、早く登ろうぜ!」野中。
「下界の俗事よのう。」秋葉。
蒼は黙って弁当を頬張る。ハンバーグ。
「食欲が登山の基本ってこと。」
道中、霧が濃くなる。
道迷い。遭難未遂。
部員パニックの中、蒼は冷静。
「リュックにマヨネーズと肉まんある。1人1個で3日持つ。」
食料管理だけは完璧。
マヨちゅー発作を抑えつつ、配分を指示。
森山が感心。「それはいいですね。」
野中「てやんでぇ、食欲だけは頼りになるな!」
秋葉「獣の叡智じゃ。」
救助ヘリが来るまで、蒼の食料で凌ぐ。
下山後、部員から感謝。
「鈴木さん、神!」
蒼は照れ臭くワカメを押さえる。
「金じゃなかったら、助けるよ。」
親友ルール通り、金以外は全力。
山で唯一勝った日だった。
でも帰りの電車賃を募金で溶かし、這いつくばったのは内緒だ。




