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エピローグ
◆
数日後、蒼のアパート。
内定祝いの余韻が残る夜。茉奈が訪ねてきた。
ジュビロードの約束通り、二人きり。
「就活おめでとう。変わらないね、蒼。」
ソファに並ぶ。抹茶ラテを分け合う。
中学ののぞき以来の、特別な空気。
週1ルールは、もう形骸化している。
蒼の指が、茉奈の手に触れる。
ささくれが少し痛むが、構わず。
ワカメは外し、M字を隠さない。
「これからも、失って得てくよ。」
茉奈の笑顔。
「それが蒼だもん。」
部屋の灯りがゆっくり落ちる。
二人は、言葉なく寄り添う。
食欲も募金も忘れた、珍しい夜。
翌朝、蒼は目を覚ます。
隣にトイレットペーパー。実用品。
茉奈の置き土産だ。
「失って得た、最高の紙か。」
笑って起き上がり、新たな一日を始める。




