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ひよこの審判
イベント会場。
蒼はひよこ鑑定士としてMC。
資格の妙な活かし方だ。
ステージに並ぶひよこ30羽。
観客100人。子供連れ多数。
「みなさん、こんにちは!鈴木蒼です。」
紫ジャージにマイク。頭のワカメが照明で光る。
「今日はこのひよこたちを、色・形・鳴き声で鑑定します!」
審査開始。
長い中指でひよこを指す。
「この子、健康的な黄色!優勝候補!」
観客拍手。
蒼、調子に乗る。
「ぼくのM字ハゲ対策みたいに、毛並みが…」
ワカメがずれる。
ひよこが飛びつき、頭で暴れる。
会場大混乱。
「ひよこさん、落ち着いて!」
マイクがひよこに食われ、転倒。
ステージにひよこ散乱。
子供の泣き声、親の怒声。
主催者が飛んでくる。
「鈴木さん、何やってるんですか!」
謝罪の嵐。ギャラゼロ。
しかも、ひよこに踏まれたマヨネーズチューブが破裂。
会場べとべと。
帰り、銀行アプリ。
「せめて募金で…」
残高ゼロ。
駅で這いつくばる蒼。
「ひよこ失って、いい人得たってことか。」
資格の栄光は、一瞬だった。




