4話 日常+a=
少し灰色の雲が空を覆っている中。斬島はいつもの路地裏に着くや否や、斬島が私を壁に強く押し付けた。
「ねぇー、あんたふざけてるの?」
斬島は笑顔のまま、圧をかけながらもいつもの声で言う。
「なにが?」
私は何が言いたいのか分からないので混乱する。
「水町先輩の告白よ。何で断ったのよ、あの人は学校一のイケメンよ! よほど大層な理由があるのよね?」
斬島は先ほどとは打って変わり笑顔から一気に苛立っだ顔を変え、荒々しい声で問いただす。
「・・初めて会った人と付き合うわけないでしょ」
当然の様に答える。知らない人に告白されて、OKするわけないでしょ。
「!?・・・・ふざけんなよ・・アンタ!!」
そう言うと、斬島は私に平手打ちをする。
「ふざけん・・・な!!」
左拳のアッパーを私のみぞおちにくらわす。
「かぁ」
私は膝から崩れ落ち、四つん這いになりそれを見るや、苛立っだ顔で私を踏みつける。
「ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな、ふざけん・・・・な!!!!」
何度も何度も何度も、踏みつけた後、足を大きく振りかぶり、私のみぞおちに蹴りを入れる。
「うぇぇーー!!」
私は今日食べた物を全て吐いた。
あぁ、空原に悪いなぁ。
「うわ・・・汚い物見せてんじゃないわよ」
斬島が理不尽にきれる。
ふざけるなよ! あんたが蹴ったから吐いたでしょ。
私は思わず怒りが顔に出てしまう。それを見た斬島は気に食わないのか更に苛立ちが増す。
「何その顔、、いちいち腹が立つな!!!」
そう言うと、斬島は私の顔に向けて手をかざす。
「!!!」
恐らくはスキルを発動させるためだろう。私は咄嗟に顔を両手で覆う。
「これでもくらいなさい!!!!」
斬島の手から斬撃が放たれ、手の甲が斬られる。
「うぅぅ」
骨までは斬られてないが、手に鋭い痛みが走る。
「ち・・・何でガードしてんのよ」
斬島はまた手をかざす。
「きょ、京子ちゃんやりすぎだよ。これ以上傷が深くなったら,治せないよ!」
保治が少し怖がりながらも斬島に忠告する。私の心配じゃ、ないのか。
「あぁぁん!! 何か文句ある。それとも、あんたもこうなりたい?」
私を親指で指差しながら、斬島は威圧的な声で言う。
「あ、いや・・文句ありません、ごめんなさい」
保治は斬島にびびりながら謝る。
「ふ・・・・それでいいのよ、いちいち文句いわないで!!」
そう言うと、斬島はまた私に向けて手をかざす。
「・・・・・何で?」
「・・・あぁぁ?」
「何であなたは私をいじめるの? こんなことをして何になるの?」
私は斬島を見つめながら、掠れた声で質問する。
正直、自分で質問して何だけど、何でこんな質問したのか・・・・・・わからない。
「そんなの決まってるじゃない」
斬島はかざした手をゆっくり下ろす。
「あんたが・・・・・・・目障りだったのよ」
そう言うと斬島は口角が上げ、語り出す。
「あんたは・・無能力者のくせに・・私より容姿が優れていて・・たかだか学年1位てチヤホヤされているあんたが・・・・・いつも、いつも、いつも、いつも、いつも、いつも、いつも、目障りで仕方なかった!! でも・・あんたは人気があったから、下手にいじめることが出来なかった・・・・・・けど・・ストレス解消するために生徒をいじめていたら、あんたに見つかって・・・・・チャンスだと思ったのよ。他の生徒いじめない代わりに、あんたをいじめる提案・・・・あんたが断るわけないわよね!!!」
斬島の笑みがどんどん醜悪になっていく。
「きゃはは。あの時は最高だった、、人生でいっっっっっち番興奮した。あぁぁー思い出すだけでも」
斬島は体をぐるっと一回転して、醜悪な笑みを浮かべ言う。
「ゾクゾクする!!!!!!!!!!!!!! きゃはははははははははははははははあははあはあははははあははははは」
・・・・・・・・・・・は?
ふざんけんなよ。
そんな、くだらない嫉妬で・・・・・私はいじめられてきたの?
容姿が優れている?
ふざんけんな!
こんな容姿よりも私は何でもいいから『異能力』がほしかった。
異能力がないせいで今までどれだけ苦労したこか。
たかだか学年1位?
ふざんけんな!
学年1位は私が頑張って、頑張って、頑張って、頑張って、頑張って、頑張って、頑張って、頑張って、頑張って、頑張って、ようやく掴んだ私の特権だ。
それを『たかだか』・・・・そんな表現しないで!!!!!!
なんで・・・・・なんで、なんで、なんで・・・・こんな奴にいじめられなきゃいけないの?
何で・・異能力がないだけで・・・・いじめられなきゃ・・・・いけなの?
・・・・・・小粒の涙がぽたぽた落ちていく。
「はぁ!?何、、あんた、、泣いてんの?」
「あはは!その顔いいね、もっといじめたくなる」
斬島はまた私に向けて手をかざす。
「明、透明にし、、」
「おーい、お前ら何やってんだ?」
「「「「「「!!!!!!」」」」」」
この場にいた全員が声が聞こえた方向に向く。
向いた方向にいたのは・・・・・空原だった。
「お前ら・・・もしかして・・・幸田さんをいじめてるのか?」
空原が私たちの様子を見て言う。斬島達は冷や汗をかき慌ててごまかそうとする。
「ちがうの空原くん!これはただのじゃれあいでその・・・」
「そうよ!これはただのじゃれあいで」
「うんうん」
「ね、ねぇ~~」
「そうよ、そうよ」
「いや・・・これどう見てもいじめでしょ。」
しかし、そんな言い訳がつうようするはずもなく空原は引いた顔で言い放つ。
「っっ!・・・・・そうよ。いじめてたわよ、、それがなにか?文句あるの!」
斬島は開き直り、空原に向けて手をかざす。
「!!!」
私はそれを危ないと思い、掠れた声で咄嗟に言う。
「空原逃げ・・・」
「いや、ないよ。むしろ俺もやりたい」
「「え・・・」」
私は・・・・驚いた・・・・いや・・・・絶望した。
今まで親友だと・・・思っていたやつが・・・本当は・・・・私のこと・・・・・嫌いだった。
「あはは! なーーんだ、びっくりした。いいよ、いいよ。一緒にやろう。明、やり方教えてあげて」
斬島は安堵し、笑い胸を撫で下ろし志透に指示を出す。
「うん!」
志透は私の近くにいく。
「やり方教えるね。まずは・・・」
「あーいいよ、いいよ。だいたいやり方わかるから、スキルで治せる範囲でやればいいだろ?」
「おお、わかってんじゃん、交代時は言うから」
「了解」
空原が私にゆっくりと近ずく。
「幸田・・・悪いな」
空原が拳を振るう。
拳が当たったのは・・・・・志透の頬だった。
「ぐへ」
志透は1mぐらい吹っ飛び、そのまま倒れ込んだ。
「助けるのが・・・遅れた」
「ちょっと!! これどういうことよ」
斬島たちが怒りを露わにする。
「何って、暴力だよ。俺は幸田さん以外をボコしに来たんだよ。・・・・それよりテメェら」
すると、空原は斬島たちのいる方向に向く。
「よくも俺の大事な人に、てぇ出してくれたな!!!!」
空原の顔はまるで怒る鬼ようだ。
その時、空を覆い尽くしていた灰色の雲が所々散り、路地裏に太陽の光が差し込み空原を照らす。
「「「「!!!!」」」」
斬島たちはその顔を見て怯えた。
でも・・・私は空原の凛々しい姿を見って
私は・・・・かっこいい・・・と思わず見惚れってしまった。
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