表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/44

10話 楽しかったあの頃

「***、はやく〜〜」


「はぁ、はぁ、まってよ、にいなちゃん。」


 私達は公園で鬼ごっこをしていた。

 私が逃げて、***が鬼。

 ***はばってていた。まったく情けない。


「はぁ、はぁ、まってよにいなちゃん」


 ***が弱弱しいな声で必死に叫ぶ。

 私は放っておいて逃げ続ける。


「ま、まってよ、もうぼくはしれないからまけでいいよ」


 それを聞いた私は走るのをやめて止まる。


「はぁ、***はたいりょきゅないな〜」


「し、しかたがないじゃない、にいなちゃん・・・はやいもん」


 ***は泣きそうになりがらも私の傍まで来る。


「も〜、いちいちなかない!!! だいじょぶ、だいじょぶ」


 私は***の瞬の頭を撫でる。**おねえちゃんの真似だ。


「ぐす、ぐす・・・・・・うん」


 ***は涙を拭い、真っすぐな目で私を見つめる。


「うん! そりゃでいい。」


 私はその様子を見て安心し、近くにあった滑り台に向かって走り、滑る部分をよじ登る。


「あ、にいなちゃんだめだよ、ちゃんとかいだんからのぼらないいと」


 私は登り終えた時***を見下ろす。


「***、しらないいの?おちてはやぶるためにこそあるんだよ」

「? おちてってなに?」


 私は姿勢を正し、滑り台を滑りながら***に言う。


「るーるのことだよ、***もやっててみれば?たのしいよ!!!」


 私は滑り終えると***に駆け寄り誘う。


「・・・・・・・・いっかい・・・・いっかいだけだよ」


 そう言うと***は滑り台の滑る部分をよじ登る。登っている時の***は楽しんでいるように見えた。

 


「やっほーーーー」


 ***はそう言って両手を広げ満面の笑みを浮かべて滑る。


「ははは、たのしいね」


 ***はそう言いながら私に駆け寄る。


「*!!!」


「え?」


 ***は声を掛けられた方向を向くと、***のおねえちゃん、**おねえちゃんがぷんぷんしていた。


「お、おねえちゃん」


「もう!! あそこからよじ登ったらだめでしょ!!!」


 **おねえちゃんは***の顔に自身の顔を近づける。


「に、にいなちゃんがすすめられて」

「わたちはとめたんだよ、**おねえちゃん」

「こら! 言い訳しない」

「いたっ」


 **おねええちゃんは***の頭を軽くこずく。


「う、うぁぁぁぁぁぁん〜〜〜、にいなちゃんがいったのにーーーーー」


 ***はぎゃん泣きした。


「はははは」


 私はその様子を見て腹を抱えて笑った。






「・・・・うぅうん」


 私は小鳥の朝の合唱を聞きながらゆっくりと目を開ける。


「・・・・・久しぶりに・・・・見た」


 斬島達(あいつら)にいじめられ始めてから、怖い夢しか見れなかった。

 見る夢は斬島達にいじめられる夢やみんなに笑われたり、みんなに失望されたり。

 私は私が恐れている夢しか見れなかった。


「・・・・・・あの二人・・・・・何してるんだろ」


 今日見た夢は私が5歳の時に同い年の子と遊んだ夢。

 どうやって知り合ったのかはもう忘れたが、弱気な黒髪の男の子とよく遊んでいた。

 当時の私は何もしてないのに自信に満ち溢れて、地域のガキ大将だったと思う。

 だから、男の子を弟のように可愛がり、よく夢のように悪いことを無理矢理させていた。

 今思えば男の子には申し訳ないことをした。

 そして、私たちが悪いことした時、よく叱ってくれたのが男の子のお姉さんだった。

 まぁいつもタイミングが悪く、男の子がだけが怒られることが多かったけど。

 そんな、楽しい日々が続いていた、けど・・・・小学校入学直前に二人はどこかに行ってしまい、交流がなくなり会っていない。

 今、どこで何をしてるかもわからない。そして、二人との記憶はどんどんおぼろげになっていき、今では、もう名前も顔もわからなくなっていった。分かるのはあの弱々しい声だけ。


「・・・・・準備しなきゃ」


 そう言い、私はベッドから立ち上がり、学校に行く準備をする。

 そして、準備ができ学校に行こうと玄関に向かう。するとインターホンがなり、私は荷物を置いて扉をあける。

 そこには、笑っている空原がいた。


「よう、学校一緒にいこうぜ」


そして、明るい声で空原が言う。いつもと変わない明るい声と太陽のような笑顔で。

読んでいただきありがとうございます。


評価は自分がこれくらいかなと思った評価でいいので、⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎押してくれださいお願いします。


面白い、続きが気になる人はブックマークをよろしくお願いします


誤字があったら報告してくれると助かります。


良い点でも悪い点でもいいので感想をくれると、助かります。


みなさんが少しでも面白いと思えるように頑張ります。


これからも話を書こうと思っているのでよろしくお願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
10話の気になったところ 67行目 「今思えば男の子には申し訳ないことをした」or「男の子には申し訳ないことをしたと思っている」 70行目 「男の子がだけが」→「男の子だけ」 76行目 「ベット…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ