旅の終わり
1年半後 ルーカル
「それではお気をつけて」
「はい」
ルーカルの正面門で王がわざわざお出迎えをしてくれている。その後ろには沢山の人がいる。
「すぐに帰りますよ」
「ゆっくりお過ごしください」
「じゃあ行ってきます!」
ミタマが挨拶を言うと横にいるエノメ、リリスも一緒に挨拶をする。
1年半が経ち、エノメは16才になった。
16歳になった時から半年でとても体が大きくなった、ギルドマスターが言うには赤毛の亜人は幼少期の姿が長く、16才で一気に成長するらしい。
成長したエノメの身長は他の女性より少し低いが、胸がとても豊満に育った。
リリスはと言うと...何の変化もなく、身長も伸びていない。リリスにどうしてかと聞いたがリリスにも分からないらしく、30年前から成長が止まってしまったらしい。
俺はというと8歳になり、身長はとても普通に伸びていた。
未だに俺が一番身長は低い、まあこれから伸びるであろう。
「ミタマ様、帰るの遅くなっちゃいましたね」
「まあ、これだけかかるとは思わなかったな」
「ミタマ、面倒な事にすぐに巻き込まれるからな」
「仕方ないだろ」
そんな会話をしながら道を歩く。
次、ルーカルに戻る時は馬車か何かを買おうかと思う。
「他の町や村に寄っていくんだろ、半年は掛からないか?」
「挨拶するぐらいだからそんなに掛からないと思うよ」
「メタ、元気にしているかな?」
メタとは、3ヶ月前に手紙でもうそろそろ、帰ると伝えるととても嬉しそうにしていた。
だから、寄ったら一泊くらいはしていこうかな。
「メタも私達のパーティーにようやくは入れるね」
「......え? なんて」
「ミタマ様、次会ったら、連れて行くって約束だもんね」
....そうだった!忘れていた、だからメタはとても嬉しそうにしていたのか。
「じゃあ今よりもっと楽しくなるね」
リリスが嬉しそうにそう言う。エノメもうん!と頷く。
「よーし! 善は急げだ!」
「ま、まて!」
エノメが走り出す、それを追いかけようと走ってリリスが追いかける。
体は大きくなってもまだまだ子供だな。
「2人とも待って」
ミタマもそれに続く。
ーーーーーーーーーー
今まで来た、場所を訪れる。
ブルードラゴンから守った街の領主
「リリス様、ミタマ様、エノメ様お帰りなさいませ」
鍛冶屋の親父
「おう! あんちゃん、久しぶりだな」
ごっついお兄ちゃん達がいる食堂
「食ってくか?」
リリスがブルブルしながら後ろに隠れる。やっぱり、このお店、美味しいのに雰囲気が....
街の人達に挨拶をしてまた、次の町や村に行く。
俺達の旅の記憶達が蘇る。
とても忙しくて、大変だったけど、楽しかった2年半だった。
「後はメタ達の村だけですね」
「ああ、俺達の旅の最初に訪れた村だからな」
「ミタマ様のロリコン具合が」
エノメの頭を叩く、そのネタいつまで続けるんだよ。
「え、ミタマってロリコンなの...もしかして私とあんな事やこんな事を」
リリスが自分の体を触りながら後ずさる。
「お前も止めろ」
「あぶし」
リリスの頭を叩くと、変な声をだす。
エノメが羨ましそうにこちらを見ている、そして
「ミタマ様、私にならあんなことやこんなことをしても」
「するか!」
もう、こいつら何なんだ。
「俺もいい年頃の男の子だぞ、そんな事ばっかり言ってると本当にしちゃうかもしれないだろ」
そそくさと歩きながらミタマがそんな事を言う。
すると、エノメが顔を少し赤めながら、ボソッと
「冗談では無いけど...」
小声でそう言う。
「ん? なんて?」
「何でも無いです!」
真っ赤になった顔を見られないように、ミタマの前に早足で行く。ミタマは首を傾げる。
歩くこと数時間
「あ! あそこ」
エノメが指で建物を指す。
とうとう見えてきた、俺達が最初に旅に出た村だ。
「よし、行こう!」
俺達は走り出す。
ーーーーーーーーーー
村
「わぁー! ここの門なんだか懐かしいね」
「そうだな」
村の雰囲気は前と何も変わらず少し、暗い感じだ。
だが、村の外の農作物がとても茂っている。
多分、俺が渡した、土でうまく育ったのだろう、そう思うと少し嬉しく思う。
「それにしても前に、来た時みたいに人があまりいませんね」
「確かに人が少ないな、まあもう夕方だからじゃないか?」
エノメの質問にリリスが答える。
確かに人が全然居ない、夕方だって言うのはあるかも知れないが
それにしては静か過ぎる。
あまりの静かさに少し不安を覚える....
「取りあえず。村長の家に行ってみるか」
前に来たように村長の家まで歩く。
そしてドアをノックする。
「村長、失礼します」
ドアを開く、その中には誰も居ない。
「おかしいな...外には誰も居なかった気がするけど...」
「隣の宿屋に行ってみますか?」
「そうだな」
隣の宿屋のドアを開ける。
そこには客の姿は勿論、カウンターのお姉さんの姿もなかった。
「おかしい....」
「みんなどこに行ったんでしょうか?」
他に皆が生きそうな所...ミタマは考える。
一つ思い浮かぶ、病床が沢山ある建物。
エノメが怪我をしたときに治して貰った、お姉さんがいる建物だ。
そう思うと、ミタマは走り出す。
「ミタマ様?」
「ミタマ?」
2人を置いて走り出す。
嫌な予感がするのだいつもの。
「はぁはぁ、ここだよな」
建物前に立つ。
息を落ち着かせ、ゆっくりと建物のドアを開ける。
「...............」
ミタマが無言で部屋の中を見る。
「ミタマ様! 急に走り出してどうしたん...で...す......か?」
エノメが追いつき、ミタマを見る。
そしてミタマが見ている、扉の中を見て言葉を失う。
「これは...」
中からは嫌な臭いを発している。
ドアには赤い何かが付いている。
そして暗闇の中にいくつもの人の陰、どれも赤いものを流し、動かない。
「……」
目の前には大量の見たことのある村人達の死体が転がっていた。
その中には村長、宿屋のお姉さん、医師のお姉さん、そして....何かを守るようにくるまったメタの死体があった。
その空間はとても静かに時間が流れていく....。
第一章が終わりました。 二章は、なろうの書き方に慣れて来たのでほか作品をチャレンジしてみたいので遅くなるかもしれません。でもこの作品が好評だったらすぐ書きます。
二章は一年半にあった事(そこまで長くないです)、この話の村の続きの話を書いて行こうと思います。
かなり謎を多く残しているので三章までに全て分かると思います。
新章 教会対立編
二章はそんな長くならないかもです。
転生そして神になる、時々更新すると思うので今後もよろしくお願いします。
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