神の力
目が開くと傷口が消えていて、ものすごく力があふれでる。
魔力?そんなことよりもお母さんの方を見る。まだ耐えていた
剣を持っていないのに剣のような魔力の固まりが出てくる。
その剣を縦に振る。
《神の裁き》
神の裁きね、よく言ったもんだ。
巨大なウルフを真っ二つにする。
「ミタマ?あなた魔力が使えるの?」
「はい、お母さんでは、お父さんを村のみんなを助けて参ります」
すると自分の背中から白の羽がでてくる。
空も飛べるのかよ
「では、いって参ります」
空へとぶ、辺りを見渡して敵の数を把握する。
「ほかには何ができるかな?」
魔物たちに手を向ける、すると魔物たちの足元が割れ始める、そして巨大谷が足下にできて魔物が一斉に落ちていく、そして谷が閉じる。
ハルベルトたちが驚いている。
「なんだこれは!」
こちらには気付いていないらしい。
だけどまだ残っている魔物がいる。ミタマは羽で魔物の前まで飛んだ。
「あとは、キングゴブリンだね」
(そうだねミタマ)
アマテラスの声が聞こえる。お前何しに来たんだ?
(君ではそいつには勝てないよ)
この力を持っていてもか?
(ああ、そいつには勝てない。私には分かる)
じゃあどうするんだよ!
(そうだね私が助けてやろう.....)
急にミタマが下を向き顔が暗くなる。そして前を見る。
キングゴブリンが警戒を強めこちらに剣を構える。
「剣を構えろ強き者よ」
キングゴブリンが言葉を喋る。
「分かった!私も剣で戦うとしよう」
こちらも剣を構えると、静かな時間が流れる。
急にゴブリンが地面を蹴り一気にこちらへ詰めてくる。ゴブリンが俺の首をねらう。魔力の剣で攻撃を防ぐ。休む暇なくゴブリンは素早く斬り始める。
「すごい!その大きいからだで、このスピードで剣をフルなんて」
ゴブリンの攻撃を受け流し、剣を振り落とし重い一撃を入れゴブリンを間合いから離す。
全身に魔力を込め、剣を構える。それに合わせてゴブリンも剣を構え、両者見つめ合う。もう一度静かな時間が流れる。すると今度はドンッ!両者地面を蹴り一気に距離を詰める......。お互い剣を振りかざし、すれ違い両者動かず動きが止まる。そして次の瞬間ゴブリンの首がはねる!
「お前は強かったでも、相手が悪かったな。お前の前にいるのは神だぞ!なあミタマ」
確かに俺じゃあ勝てなかったかもな....。俺は手足を動かす。
俺はアマテラスに言われ体を貸すことにしたのだ。
『そうだね私が助けてやろう.....少しの間君の体を借りるよ』
『ああ、勝てるならそれでいい』
魔物を一通り倒すと力が抜けていく、そして視界が暗くなり、倒れこむ。流石に疲れたな.....。
少し時間が過ぎる。
「このあたりに、ゴブリンキングがいるはずなんだが?」
「ミタマ!」
ミタマの横にはゴブリンキングの死骸が
ハルベルトがミタマを見ながら
「お前がやったのか?」
ミタマを見ると服がボロボロになっている。
ミタマの顔は疲れたのか少し気持ちよさそうに寝ている。
「俺達を助けてくれたんだな.....ありがとう今日はゆっくりおやすみ」
ハルベルトが優しい声で言う。
するとミタマの口が少し微笑んだ気がした。