暗躍
足音が聞こえてくる。
「ん?誰だ?」
そう答えたのは地下室にいた男の一人だった。
地下にいた集団全員が縄で縛られていた。多分あのガキがやったんだろう。
足音がどんどんこちらに近づいてくる。
「おい!誰か入るんだろう」
「フッフッフッ、これはこれはみっともない」
「あぁ?誰だお前?」
そう言うと壊れた地下室の天井から流れ込む月の光が声の主を表した。
不穏な雰囲気のスーツをきた男がこちらに向かってくる。
「何だ、あんたか、すまねえなこの様子だ。もう商品をお売りする事が出来そうにねぇ。多分だがじきに兵士がここに来る。逃げた方が良いぜ」
「そうですね。ですがその前にしなければならない事がありますので」
不適の笑みをこちらに向ける。その顔は暗さのせいかとても怖く見える。
男がこちらに歩いてくる。....まさか
「おい!お前何してる!まさかとは思うが殺したりしないよな」
「いや、なにを仰ってるのですか。いらなくなったものを壊しに来ただけですよ」
「なっ!何を言ってやがる!」
男がこちらに迫ってくる。
こいつ俺達を殺そうとしている。...あの下にあるのは
「馬鹿が、足元をよく見ろ!」
魔法陣を男はがっつりと踏んでいる。男に魔法の縄がまとわりつく。
へっ!その縄は捕まった本人の魔法で解くのがムズい縄だ!あのガキにそれを突破されたのは驚きだった。あのガキいろんな魔物の魔力を感じたが多分そういったスキルを持っていたのだろう。だが普通はあんな事起こるはずがない。この男も俺達と一緒に兵士に捕まって貰うぜ。
「ふーん?やっぱりこのような物ですか」
ブチっ!っと音が鳴り魔力で出来た縄が千切れる!
「なっ!そんなはずが!」
視界が真っ二つに分かれる。なんだこれ?
次の瞬間、男の顔が真っ二つに切れる。グシャッ!っと音を立てて血がそこら中に飛び出した。他の男たちも同じように胴体が切れたり首が消し飛んだりする。
「ふぅ!これで終了ですかね」
外から声が聞こえてくる。それは多分あの子供が通報した兵士だろう。
それにしてもなんて甘い子供なのだろう。このものたちの命を取らずに生かしておくなんて優しすぎる。
にしても、困った物だ。これ以上の武器の調達がかなわない、計画に気象が起きてしまったな。待たしてもあの子供はだが...想像より面白そうな子供だせいぜい楽しまして貰うかな。
「フッフッフッ」
シュッ!と影の如く消える。
「おい!こっちだ!」
「おい!なんだこの穴!しかも中から何か変なにおいが」
兵士たちが地下室に入って行く。
中には無数の無残に切り刻まれた死体が置かれている。
「これ!死体じゃないか!どういうことだ?」
「確か通報では、生け捕りにしたと聴いたが」
「とにかく早く、騒ぎになる前に片づけるぞ」
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次の日
昨日、あの後、男たちを縄で縛って手紙で最近噂の集団を生け捕りにしたと場所を書いて城の前にいた兵士に渡して帰った。多分だが今頃彼らは城で捕らえられているだろう。
...昨日あの後エノメから、あの男たちが話していた内容を教えてくれた。大量の防具...そんなもの何で使うのだろうか。国同士の戦争?いやそれならあのような集団に頼むよりいい方法があるだろうし...この内容を城の兵士に伝えようか悩んだが、あの男たちも今頃、取り調べを受けているだろうし、国で解決してくれるだろう。
雨が強く降っている。今日は止みそうにないな...
何も起こらなければいいのだけれど...こういう時の不安は良く当たる。
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王城
外の雨の音や雷の音が王城まで響きわたる。
「王!またゴブリンの目的情報が」
「またか...」
「ゴブリンが集団で動いていたり。噂ですが人間用の防具を着けていたなんて話も出てきています」
ゴブリンの活発化が最近増えている...まさか本当にゴブリンキングが復活したのか?
「王!」
ひとりの兵士が部屋に慌てて入ってくる。
「今度はなんだ?」
「はい!それが昨夜、最近どこかに大量の防具を秘密裏に売っていた集団を生け捕りにしたとの通報が入り、そこに兵士を向かわせたところ。無残にも切り刻まれたあとの死体が大量に残っており、その部屋を調べると少し小さめの防具たちが大量に見つかりました」
どういうことだ?集団は全員殺された?口封じか?しかも大量の防具。
「どこに売っていたか分かるか?」
「それがルーカルの町周辺の山付近に防具たちを置いて行く仕事らしいです」
ここらへんに売っていた...つまり他国に売っていたわけではないのだな。置いていくか、つまり顔を見られてはまずいと言うことか...一体誰がこんな事を?
「はぁ次から次へと問題が増えていくな」
「取りあえずゴブリンの動きの観察を見て、ギルドにもいつでも動けるように準備してもらいます」
「ああ、そうしてくれ」
雨がとても不吉に感じる...。
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ルーカル周辺の山
「さて...どう楽しませてくれるかな」
スーツを着た男は万といるゴブリンとルーカルの町を見て不適に笑う。
「少年、君はどう楽しませてくれるのかな?フッフッフッ」
次回から小鬼襲撃編がスタート。




